3月11日から2日間の予定で鈴鹿サーキットで行われたフォーミュラ・ニッポン公式合同テスト。東北関東大震災の影響で1日だけの開催となってしまったが、そのテストで見えた分析がhリニューアルしたフォーミュラ・ニッポン公式サイトに掲載された。
例年、開幕の前に行われているフォーミュラ・ニッポン公式合同テスト。FN09は今年導入から3年目を迎え、各チームのFN09とエンジンに対してのノウハウは高いレベルで互角になっており、ドライバーたちにとっても、実際の走行は重要。最終戦、あるいは年内最後のテストから、ほとんどのドライバーはフォーミュラ・ニッポンのマシンほど速いレーシングカーのステアリングを握るチャンスがない。
そんな貴重なテストが、今季はすでに鈴鹿で1日だけ行われた。東北地方太平洋沖地震の影響で初日のみの走行となってしまったが、そこで他を寄せ付けない1分38秒668という圧倒的なレコードタイムを刻んだのは小暮卓史(NAKAJIMA RACING)。
小暮は、「去年の最終戦で見つけたいい感触のセットアップをさらに煮詰めてもらった結果、イージーにタイムが出たという感じです」と、コメントしている。だが、その小暮にも、強力なライバルはいる。その筆頭が、昨年タイトルを獲得しているジョアオ-パオロ・デ・オリベイラ(TEAM IMPUL)。前回のテストではアタック中にプッシュし過ぎてスピンするハプニングもあったが、それでも最後はそこそこのタイムをマーク。
さらに、小暮と同じく9年目のシーズンを迎えるアンドレ・ロッテラー(PETRONAS TOM'S)も、“今季こそ”の思いを強く持っているひとり。また、シリーズの顔ともなっているドライバーに対して、今年は食らい付いてきそうな若手やルーキーが多数いる。
まず若手の中では、いずれもDOCOMO DANDELIONの伊沢拓也と塚越広大が、昨年末のテストから好タイムを連発。また、ルーキーの中では、何と言っても注目されるのが、中嶋一貴(PETRONAS TOM'S)だ。一貴はすでにF1まで経験しているのでルーキーと呼ぶのもおこがましいが、昨年からテストで積極的に走行。様々なセットアップを試して、フォーミュラ・ニッポンのマシンの特性を学び、タイヤの特性も掴んできている。非常にクレバーに準備を進めているといっていいだろう。
フォーミュラ・ニッポン公式ウェブサイト
http://www.f-nippon.co.jp
