鈴鹿は、現在F1を開催しているサーキットの中でも、特に難しいと言われるコースです。なぜなら、マシンは高いレベルのダウンフォースとパワーが必要であり、ドライバーとしても一度リズムを崩してしまうと、1周にわたってその影響が残ってしまう……。つまり、ここ鈴鹿で速いマシンとドライバーは、“本当に”速いマシンとドライバーでなければならないというわけです。

 金曜日の結果を見る限り、今回最も速いのは、メルセデスAMGのマシンとドライバーであると言えそうです。メルセデスAMGは、もちろん一発でも速いタイムを記録していますが、特筆すべきはそのロングランです。ライバルと比較して、1周あたり1秒程度速く、ふたりのドライバーも、初日の結果に満足した旨のコメントを発しています。

 次いで速そうなのは、ウイリアムズのバルテリ・ボッタス。ウイリアムズはここにアップデートを投入しており、それが効果を発している様子。メルセデスAMGには後れを取ってるとはいえ、特にロングランのペースでは、単独3番手を維持しているように見えます。チームメイトのフェリペ・マッサは問題を抱えていたとのことで後方に沈んでしまいましたが、その“問題”さえ解決することができれば、ボッタス同様上位を争う存在となるでしょう。

 これに続いてくるのが、レッドブル勢。ダニエル・リカルドは「自らのミス」で周回を重ねることはできませんでしたが、セバスチャン・ベッテルのロングランペースは、ウイリアムズから1周あたり0.5秒程度劣るものの、4番手をキープできそうな内容でした。ここ鈴鹿は昨年まで、ベッテル+レッドブルの独壇場とも言えるコースでしたから、その相性の良さを活かした格好です。

 この後ろには、マクラーレンとトロロッソが並びました。中でもマクラーレンの調子が良さそう。ここ最近のマクラーレンは、一発のタイムは向上していたもののロングランのペースでは苦労していました。しかし鈴鹿では、ジェンソン・バトンとケビン・マグヌッセンが、非常に高いレベルでのロングランを実施。公式コメントでも、バトン自身がそれを喜んでいます。ただバトンはこのコメントで「デグラデーションは大きかった」と話していますが、ラップタイムの推移を見る限り、しっかりとコントロールできているように見えます。

 トロロッソは、ダニエル・クビアトがマクラーレンと同等のペースでロングランを実施しています。一方、チームメイトのジャン-エリック・ベルニュの連続走行は4周と短かかったので評価が難しいのですが、ウイリアムズに匹敵する、より速いものでした。これが真のパフォーマンスであるならば、今回の“台風の目”になる可能性もあります。

 フェラーリは、フェルナンド・アロンソが7周の連続走行を実施。冒頭はマクラーレンやトロロッソに匹敵するものでしたが、5周目からはガクンとペースが落ちてしまっています。これが何を意味するのかは判断に苦しむところですが、フェラーリは鈴鹿で苦戦する可能性もあるかもしれません。

 ドライコンディションで行われた、金曜日のフリー走行1回目と2回目。しかし土曜日以降、特に日曜日は、台風の接近によりウエットレースになる可能性が非常に高いと言われており、各チームともそれを視野に入れたセッティングを施しているはず。ドライコンディションでの走行を見ただけでは、結果を予想することは難しいです。天候の推移が非常に気になる、今年の日本GP。まずはなんとか台風の進路が逸れ、無事にレースが行われることを願うばかりです。

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