F1第15戦日本グランプリの予選でトップ10入りを果たしたドライバーたちが、予選の戦いを語った。
マーク・ウエーバー 予選=1位
「ここは本当に素晴らしいコースで、走るのがいつも楽しい。今日のラップは悪くなかったね。でもどんなときでも、あちこちでもう少しうまくやれたんじゃないかと思うものなんだけどね。セバスチャン(・ベッテル)には予選でトラブルが出ていたから、これは本物のポールポジションとは言い切れない部分があるかもしれない。彼はそれでも驚異的なラップを走ったね。でも僕はポールが取れて嬉しい。チャンスがあるときにはそれをつかみ、いいラップを走らなければならない。ここ鈴鹿で走るのは今回が最後だから、ポールポジションが取れて、これ以上ないほどすてきな形で別れを告げることができる。ここは最高のサーキットだよ。今日のセクター1を忘れることはないだろう。これこそ僕らドライバーが目指すものであり、僕らの仕事が何であるのかを表すものだ。ああいう走りをすることが僕らにとってのハイライトなんだ」
セバスチャン・ベッテル 予選=2位
「最初にマーク(・ウエーバー)におめでとうと言いたい。彼は素晴らしいラップを走ったと思う。僕らは予選でトラブルを抱えていた。だけど『これがなければ』とか『これがあれば』とか『もしこうだったら』とか考えるのは、僕は好きじゃない。いつだって何が起こるか分からないものだ。僕らは2位で、この結果には満足している。チームがフロントウを独占できたのはとてもいいことだよ。今日のマシンは本当に素晴らしかった。特にセクター1がよかったね。あそこでマシンが最高だったということは後から気付く。マシンのフィーリングがこれほど素晴らしくて限界までプッシュできるような日は、それほど多くない。今日の予選は楽しめたし、2位に満足だ」
ルイス・ハミルトン 予選=3位
「3番グリッドを獲得できてとても喜んでいる。チームは今週末素晴らしい仕事をしてくれているから、全員の努力に感謝したい。最近のレースよりも今回のパッケージは優れていると思う。マシンのフィーリングが素晴らしいんだ。風向きが昨日のプラクティスセッションから変化し、それによってサーキットの特性にも変化が現れた。グリップがかなり増したように感じた。予選3番手というのはかなりいい結果だけれど、今日はレッドブル勢は手が届かないところにいた。明日はタイヤのデグラデーションをうまく管理することが重要になるだろう。グリッドのクリーンな側だから、いいスタートを切って、前のふたりを相手に何ができるか見ていくよ」
ロメイン・グロージャン 予選=4位
「レッドブル勢はとても強力に見えたから、ルイス(・ハミルトン)と3位を激しく争うことになると分かっていた。4番手を獲得し、いい仕事をしたと思う。マシンのフィーリングは昨日よりずっとよかった。特にハードタイヤを装着しているときはよかったよ。これまではハードタイヤに苦労していたのに、Q1ではハードで最速だったんだ。昨夜問題を解決するためにチームは努力し、今回も週末を通して大きな進歩を果たせている。ここはタイトでテクニカルなサーキットで、風によって一層やりづらくなっている。気温も高いままだろう。だから決勝で何ができるか、興味深いね。すごくいい感触を持っているよ」
フェリペ・マッサ 予選=5位
「この素晴らしいサーキットで完璧なラップをまとめあげることができると、大きな満足感を得られる。ここで2006年にポールを獲得した時のことを思い出したよ。順位は5位だけど、それでもいいスターティングポイントだ。昨日の時点からマシンのバランスがいいと感じていて、今日実際いい仕事ができた。マシンのポテンシャルをすべて引き出した。これ以上のことは不可能だったけど、いずれにしてもすごく満足している。明日のレースは簡単ではないだろう。前にいるマシンはとても速いからね。でも僕らは戦いに加わることができる。そのためには戦略を最大限に活用し、タイヤマネジメントをうまくやることに集中する必要がある。いい結果が出せるかどうかは、強力なペースを発揮できるかにかかっている。去年僕はここで2位を獲得したから、その時自分がどうしたかを今夜思い起こすことにするよ」
ニコ・ロズベルグ 予選=6位
「いいラップだった。でもマシンから降りて、上位との差がこれほど小さかったのを知ると悔しいね。マシンのセットアップを決める上で明日午後の決勝を重視した。タイヤにとって厳しいレースになるはずだ。6番手というのは悪くはないグリッドだし、ここから上位を目指すよ。予選では常にセットアップに関してある程度妥協しなければならない部分があるが、韓国では僕に関してそれがうまくいっていた。結局はウイングが壊れたけれど。今週末も予選と決勝のパフォーマンスにおいて同じようにいいバランスがとれていることを期待している」
ニコ・ヒュルケンベルグ 予選=7位
「今日はトップ10で戦えることは分かっていたけれど、7位というのは嬉しい驚きだ。すごく接戦だったから、すべての要素をうまくやる必要があった。僕らはそれをやってのけたんだと思う。昨日とは風向きが変わっていて、ストレートで追い風を受けたため、かなりペースが上がった。逆にセクター1で向かい風を受け、大きなグリップが得られた。Q3ですごくいいラップを走ることができて、ものすごく楽しかった。とてもハッピーだよ。明日はもちろんポイント獲得を狙う」
フェルナンド・アロンソ 予選=8位
「今日の結果はほぼ予想していたとおりだ。週末を通してペースがよくなくて、常に6位と10位の間にいたからね。そしてQ3でもそれ以上の結果が出せなかった。ここでのロングランテストでは、韓国よりもタイヤのデグラデーションの状態がよかったから、決勝で順位を上げられることを期待している。明日はいつもどおりベストを尽くし、僕らの強みであるスタート、戦略、タイヤデグラデーションをうまく生かしたい。目標は、タイトルの可能性を残すために8位以上でフィニッシュすることじゃない。ベッテルはここでタイトルを取らなかったとしても、この先のどこかのレースで手に入れる。彼のタイトル獲得に必要なリザルトの組み合わせはどんどん少なくなっていく。僕らが今やらなければならないのは、コンストラクターズ選手権2位のポジションを確保するためにポイントをたくさん取ることだ。そのためにはメルセデスの前でフィニッシュする必要がある。彼らは僕らのすぐ下にいて、その差はわずか1ポイントだからね」
キミ・ライコネン 予選=9位
「今週末のマシンにはここ数戦よりもずっといい感触を持っている。グリッドに関してはいいポジションを確保できなかったけどね。速いラップで小さなミスをして、少しだけタイムをロスした。皆のタイムがとても接近しているため、本当に小さなロスによって順位が大幅に落ちることになる。決勝で何が起こるかを見ていくよ。今週末のマシンは今までより僕の好みに近いから、グリッドポジションはそれほど大きな要因ではない」
ジェンソン・バトン 予選=10位
「鈴鹿ではQ3でも走って楽しみたいと思ったからそうした。これ以上速く走ることはできなかった。Q2とQ3で3周走りほぼ同じタイムだったから、今日は10位がこのマシンの限界だったのだと思う。これ以上のタイムは出せなかったけれど、それを確認するために走り、それを楽しめた。明日のグランプリが楽しみだ。ここ数戦とは違う種類のレースになると思う。ここではタイヤのデグラデーションがそれほどひどくないんだ。両方のコンパウンドがとてもうまく機能していると思う。レースを本当に楽しみにしている。できれば順位を上げてたくさんのポイントを取りたい。厳しい戦いになるだろうけど、だからこそ僕らはこのスポーツが大好きなんだ」