FIA世界モータースポーツ評議会は、2010年F1参戦を取りやめたUSF1に罰金を科し、競技への参戦を禁じる裁定を下した。
今季F1の新規参戦チームとしてエントリーを承認されたUSF1だったが、資金問題などからシーズン開幕直前になって参戦を中止した。USF1は参戦を1年延期したいとの希望を表したものの、FIAはこれを拒否、2011年の13番目のチームの選考を現在進めている。
23日に行われた臨時公聴会において、USF1側は、新コンコルド協定やバジェットキャップに関し当時F1が不安定な時期にあり、バーニー・エクレストンによるネガティブなコメントによってスポンサー獲得のチャンスが損なわれたと述べ、参戦中止は不可抗力によるものであると主張したという。しかしFIAはUSF1の行動はレギュレーション違反であると判断し、処罰を決定した。
FIAの声明には以下のように記されている。
「2010年6月23日、ジュネーブにて臨時公聴会が行われ、世界モータースポーツ評議会の判決機関が、2010年初めに採用された新たな懲戒手順を適用し、USF1チームが2010年FIA F1世界選手権に選ばれ、登録されたにもかかわらず参戦しなかった問題を調査した」
「世界モータースポーツ評議会の判決機関は、USF1チームはFIA国際スポーティング法典、2010年FIA F1世界選手権のスポーティングレギュレーション、本選手権へのエントリーによる義務への違反という罪を犯したと認めた」
「そのため、世界モータースポーツ評議会の判決機関は、USF1に対して以下の処罰を科すことを決定した」
「・309,000ユーロの罰金(選手権へのエントリーフィーに相当する金額)
・USF1の資格剥奪(いかなるコンペティションにおいても、いかなる形においても、参戦する権利をUSF1から決定的に剥奪)
・FIAがこの懲戒手順において負担した費用の支払い」