全日本選手権フォーミュラ・ニッポン第3戦もてぎで表彰台に立ったドライバーが記者会見で波乱のレースを振り返った。今季初優勝を果たした小暮卓史(NAKAJIMA RACING)は「ここで優勝できて本当に良かった」とホッとした表情を見せた。
優勝
小暮卓史(NAKAJIMA RACING)
「前回の鈴鹿では自分のミスでポイントが獲れずに迷惑をかけてしまったので、このレースで優勝することができて、本当に良かったと思っています。クルマを速くするために、土日も含めてずっと考えてくれたエンジニアにも感謝したいですね。レースはドライタイヤでスタートして、レインコンディションのグリップがしない中では、ブレーキバランスの調整などもしていたのですが、コースアウトしてしまったりして、苦労しました。レインタイヤに換えた後、最初はフロントタイヤがグリップしなかったのですが、路面が乾いてきたらちょうどいいバランスになり、とても乗りやすくなりました。今日のレースは何をどうしたか忘れるぐらい、多くピットに入ったという感じです。このまま行ったら2位で終わるんじゃないかと不安にもなりましたが、雨が強くなってきたので、これならいけるなと思いました」
2位
ブノワ・トレルイエ(LAWSON TEAM IMPUL)
「今日の結果はとてもうれしいですね。11番手スタートで2位でフィニッシュできたことは最高だと思います。予選ではいいセッティングが見つからなくて残念な結果に終わってしまったので、今日の2位という結果にとても喜んでいます。レース自体はとてもタフなレースだったと思います。ロイックがリタイアしたのを見て、今日は安全に最後まで走り切ろうと思いました。特にアウトラップについてはいつもよりも注意して走りました。アンドレはスリックで攻めていましたが、僕は今日はそういう走りをしないで、ポイントをできるだけ稼ごうと考えました。マシンについては、エンジニアが一生懸命考えていいセッティングを見つけてくれました。また、ピットストップもうまくまとめてくれました。シーズン序盤でこれだけのポイント差を稼げたのはとてもいいことだと思います」
3位
石浦宏明(Team LeMans)
「チーム体制も変わり、本当はもっと早く表彰台に乗りたかったのですが、それができなくて悔しさがたまっていました。事前にミーティングや決起飲み会もしてこのレースに臨んだので、表彰台に乗れてホッとしています。スタートでは少しポジションを下げてしまい、さらに2回ほどオーバーランもしてしまいましたが、今週はずっといいペースで走れていましたので、積極的に仕掛けていって、なんとか挽回することができました。ピット作業は3回ともすごく早くて、そのおかげもあって、少しずつ順位を上げていくことができました。特にドライのペースが速かったので、ずっとドライで走りたいと考えていたのですが、その後雨が降ってきてしまいました。塚越選手がピットに入っていないということは無線で聞いていて、後ろのアンドレ選手を抑えれば表彰台のチャンスがあるとわかっていたので、自分のベストを尽くしてアンドレ選手を引き離すことができました。ファイナルラップでは塚越選手に絶対追いつこうとプッシュして、狙いどおりに90度コーナーでパスすることができました。今日のレースではミスもありましたが、難しいコンディションの中で最後まで走り切れてよかったと思っています。今年は絶対に優勝するという目標を持っているので、早く優勝したいです」