F1開幕戦オーストラリアGPのフリー走行2回目はマクラーレンのジェンソン・バトンがトップタイムをマークした。ザウバーの小林可夢偉は15番手で初日を終えている。
現地時間の16時30分からスタートした2回目のフリー走行は朝のセッションに引き続き曇り空で、開始前には雨を避ける観客の姿も見られたが、ひとまずはドライコンディションでのスタートとなった。気温は16度、路面温度20度、湿度65%。
このセッションでは、フォース・インディアのポール・ディ・レスタをはじめトロロッソのハイミ・アルグエルスアリ、ロータスのヤルノ・トゥルーリがリザーブドライバーからマシンを引き継ぎ、今シーズン初のフリー走行に臨んでいる。
2回目のセッションはコースオープンとともにザウバーのセルジオ・ペレスを先頭に各車が早々とコースイン。開始10分過ぎからはフェルナンド・アロンソ、ミハエル・シューマッハーらが早くも計測ラップに向かい、タイムも1分28秒台から徐々に削られていく。そのなか、まず序盤のリードを奪ったのはマクラーレンのルイス・ハミルトンで、開始15分過ぎにはタイムを1分26秒台とした。
新人ながら朝のセッションから積極的な走りを見せるウイリアムズのパストール・マルドナドは、開始25分過ぎになってピレリのソフトタイヤに初トライ。すると、それに続いたメルセデスのシューマッハーが開始35分過ぎに1分26秒590を叩き出してトップへと浮上する。
セッション折り返し以降もマーク・ウエーバーら上位のマシンが続々とソフトタイヤにチェンジ。開始50分過ぎにはジェンソン・バトン、ルイス・ハミルトンのマクラーレン勢が1分25秒台をマークしてトップタイムを再び塗り替えていった。
ソフトタイヤの投入でペースの上がった中盤以降は、マクラーレンのほかレッドブルやフェラーリのマシンが上位を形成し、メルセデスGPもシューマッハーが依然4番手前後につけている。そのままバトンの1分25秒854というトップタイムで迎えたセッション終盤もバトン、ハミルトン、フェルナンド・アロンソ、セバスチャン・ベッテル、ウエーバーの順でポジションは変わらず。ただし、4、5番手につけるレッドブルの2台は周回数で他をリードしており、そのトップをいくベッテルは30周を前にしてようやくピットへ戻り、終盤のアタックに備えた。
しかし、注目されたセッション終盤はコースに小雨が落ち始めたため、ウエットトラック宣言が出されて最後のアタック合戦は行われず。バトンが中盤に出したトップタイムのままセッションは終了。チームメイトのハミルトンが2番手で、アロンソが3番手となった。
ザウバーは15番手の小林可夢偉に代わりルーキーのセルジオ・ペレスが8番手タイムと健闘。また、朝のセッションを走れず、午後もガレージ内での作業に追われたHRTはチェッカー直前にビタントニオ・リウッツィがなんとかコースインして、ひとまず“シェイクダウン”作業を終えている。