インディ・レーシング・リーグは2日、2012年から使用される『よりパワフルで効率的、ファンと自動車産業のための』新エンジンルールを発表した。新エンジンルールは2.4リッター過給器付きで、最大6気筒までと定められており、さまざまな型式のエンジンが参加できることになる。
現在はホンダ1社が供給しているインディカー・シリーズのエンジンだが、2012年からの新たなエンジンレギュレーションは、IRLの中のICONIC委員会(Innovative, Open-Wheel, New, Industry-Relevant, Cost-Effectiveの略)が推薦したプランによって今回定められ、生産するマニュファクチャラーは最大で6気筒、2.4リッターのエンジンで、550馬力から700馬力までトラックに合わせて発生することが定められ、ターボ過給が許可されるというもので、広く他のメーカーにも参加を呼びかけるものとなった。燃料は変わらずエタノールが使用される。
「ICONIC委員会は、将来のエンジンプラットホームについて、自動車メーカー、チーム、ドライバー、そしてファンとともに考えてきた。彼らは、この戦略を進めるカギはスピード、コンペティション、そして多様性であると考えていた」とチーフ・エグゼクティブ・オフィサーのランディ・バーナード。
「我々は、この魅力的なプラットホームにすべれのメーカーが興味を示してくれると感じている。一方、高効率、パフォーマンス、耐久性、そして環境への責任という意味で、将来の自動車産業に対して革新的なプラットホームの開発を促進することになる。また、IZODインディカー・シリーズは、将来に向けてエネルギー回生、ハイブリッド、新たな燃料の調査なども進めていく」
「ファンの誰もが、トラックでパフォーマンスの争いを見たいと思っているはずだ。メーカーには、もう一度我々のスポーツを彼らの産業のためのショーケースとして活用して欲しいと思っている」
IRLのコンペティション/レースオペレーションのプレジデントを務めるブライアン・バーンハートは、「我々は、例えば将来、V型6気筒のエンジンと直列4気筒のエンジンが争うシーンが見られるかもしれない」と語る。
「我々はいろいろなエンジンがこのスポーツに参加し、公平に競争できる場を規則として設けることができたことを評価したい」
IZODインディカー・シリーズは、2012年に向けシャシーも一新することが決まっており、シャシーについてはダラーラ、ローラ、スウィフト、デルタウイング、BATエンジニアリングの5社が個性あふれるシャシー案を提示している。IRLでは2日、このシャシー案についても6月30日までに結論を出すと明らかにしている。