IRL第12戦ケンタッキーの決勝はライアン・ブリスコー(チーム・ペンスキー)が0.0162秒差でエド・カーペンター(ビジョン)を下し優勝。3位にはトニ・カナーン(AGR)がつけた。武藤英紀(AGR)は13位でフィニッシュしている。
ブリスコーとカーペンターはラスト20周の間、2台が0.5秒以内での攻防戦となった。最初にチェッカーを受けたのはブリスコーで、2位のカーペンターとの差は0.0126秒。IRLによれば、これは史上11番目の僅差での決着という。
シーズン2勝目を挙げたブリスコーは「エドはターン3、4で少し前にいる形だった。でも、アウトサイドにいる僕は勢いをつけてバックストレートでは前に出ることができていたんだ。ターン3から4ではプッシュtoパス・ボタンを押してパワーアップを図ったけど、どんどんタフな戦いになって、フィニッシュラインを通過する時はコクピットの中で、体を前にジャンプさせて少しでも前に行こうとしてたよ」と接戦の様子を説明する。
この勝利によって、ブリスコーはドライバーズポイントトップに浮上した。これまでトップにつけていたスコット・ディクソン(ターゲット・チップガナッシ)はこのレース11となり、8ポイント差のランキング2位へと後退した。
2位カーペンターもオーバーテイクボタンを最後の戦いで利用していたという。「最後のスティントを走り始めた時にあと15回残っていたと思う、残り最後となる20回目のボタンを押したのは最終ラップだった。ライアンとのバトルの間は毎週のように押していたよ」とカーペンター。
ブリスコーも「2番手まで上がった時には、たぶん19回残っていたと思う。そこからロジャー(ペンスキー)が『これから毎周押すんだ、どうなるか見ていこう』といって、エドとの位置関係から、一番効果がありそうなポイントを見つけ出したんだ。こんなに興奮したフィニッシュは今までなかったよ、ベストウインだね」とオーバーテイクシステムがバトルに変化を与えたことを興奮しながら語っている。
カナーンは前週のレースで顔にわずかではあるが火傷を負い、レース前の診断で出場が認められての3位。同じAGRのチームメイトたちは、ダニカ・パトリックが8位、マルコ・アンドレッティが10位、武藤が13位という結果でレースを終えている。
IRL第12戦ケンタッキー結果
1. Ryan Briscoe Penske 200 laps 1hr 29m 26.0000s
2. Ed Carpenter Vision +00.0162s
3. Tony Kanaan AGR +00.1614s
4. Helio Castroneves Penske +00.2728s
5. Graham Rahal NHLR +00.6346s
6. Dario Franchitti Ganassi +01.7670s
7. Scott Dixon Ganassi +03.2512s
8. Danica Patrick AGR +04.7231s
9. Will Power Penske +06.1424s
10. Marco Andretti AGR +06.9963s
11. Dan Wheldon Panther +12.7597s
12. Sarah Fisher Fisher +15.9732s
13. Hideki Mutoh AGR +27.9705s
14. Ryan Hunter-Reay Vision +3 laps
15. EJ Viso HVM +3 laps
16. Raphael Matos Luczo Dragon +4 laps
17. Mike Conway Dreyer & Reinbold +8 laps
18. Robert Doornbos NHLR +12 laps
19. Mario Moraes KVRT +15 laps
20. Milka Duno Dreyer & Reinbold +35 laps
Rtd Justin Wilson Dale Coyne 120 laps completed mechanical
Rtd Tomas Scheckter Dreyer & Reinbold 59 laps completed mechanical
Rtd Jaques Lazier 3G 43 laps completed mechanical
Fastest lap:
Ed Carpenter Vision 0min 24.3847s lap 8