JAF Grand Prix FUJI SPRINT CUPはフォーミュラ・ニッポンの公式予選スペシャルステージが富士スピードウェイで行われ、雨の中1分40秒384というタイムをマークした塚越広大(DOCOMO DANDELION)がポールポジションを獲得した。
朝から小雨模様となったJAF Grand Prix FUJI SPRINT CUPの土曜日。この日はまずはフォーミュラ・ニッポンのスペシャルステージ予選での開幕だ。この予選はスーパーラップ形式となっており、ランキング下位から1台ずつコースイン。インラップからさらに1周ウォームアップを行い、アタックラップに入る。
気温、路面温度とも9度と冷え込む中、まずアタックを敢行したのは折目遼(SGC by KCMG)。まずは1分48秒887というターゲットタイムをマークしていく。しかし路面上の水量はかなり多く、各ドライバーのタイムはバラつくことに。安田裕信(KONDO RACING)がダンロップコーナーでコースアウトするなどマシンのコントロールに苦しむ中、5台がアタックを終えた時点で佐藤琢磨(TEAM無限)がトップにつけた。
トップにつけていた琢磨のタイムを上回ってきたのは国本雄資(Projectμ/cerumo-INGING)。このアタックの後から雨量も強くなってきたこともあり、なかなか国本のタイムを上回るドライバーは現れず。そんな中、Projectμ/cerumo-INGINGはウエットセットがうまくいっているのか平手晃平も好走。その時点の3番手につけた。
後半に出走するドライバーたちにとってもこの水量の増加はいかんともしがたく、国本、琢磨、平手、嵯峨宏紀(TOCHIGI Le Beausset)のポジションがどんどん上がっていく。そんな中、素晴らしいアタックを展開したのはジョアオ-パオロ・デ・オリベイラ(TEAM IMPUL)、そして雨中を得意とするアンドレ・ロッテラー(PETRONAS TOM'S)。やや雨が弱まったこともあり、ついに国本のタイムを上回りトップに浮上した。
終盤、雨量が弱まったコンディション下で伊沢拓也(DOCOMO DANDELION)も3番手に飛び込むと、今季チャンピオンを争った塚越がロッテラーのタイムを上回りトップへ浮上! 残る中嶋一貴(PETRONAS TOM'S)のアタックを待った。
迎えた一貴は、直線で最高速をマークしたドライバーに与えられる川崎フロンターレ賞を狙ったか281.177km/hをマーク! しかし、1コーナーでややオーバーラン。さらにコカコーラ・コーナーでスピンを喫してしまい万事休す。無念のノータイムとなってしまった。
これで塚越のポールポジションが確定。2番手にロッテラー、3番手に国本がつけることに。伊沢が4番手、オリベイラが5番手。タイミングにも恵まれた琢磨は6番手から明日の決勝レースを迎えることとなった。
なお、最高速トップ3ドライバーに与えられる川崎フロンターレ賞は一貴、ロッテラー、伊沢という3人に贈呈されることとなった。