NASCARは、デイトナのネイションワイドシリーズ開幕戦で起きた観客を巻き込んだクラッシュを受けて、タラデガのレースまでにフェンスの安全策を取ることを発表した。
23日にデイトナ・インターナショナル・スピードウェイで行われたネイションワイド・シリーズ決勝の最終ラップで起きた多重クラッシュは、マシン一台が宙を舞いキャッチフェンスに激突。
クラッシュしたマシンのエンジンと片方のホイールがフェンスの一部を破壊して観客席の最前列に入り込み、もう一方のホイールはグランドスタンドに飛び込んだ。この事故により観客28人がケガを負い、14人が病院に搬送されている。
この事故を受けてNASCARの副社長スティーブ・オドネルは、フェンスに対するアクションをすることを発表。包括的な調査を行い、まず初めにデイトナ後の第2のスーパースピードウェイであるタラデガで行える変更に集中すると発表した。
今後のNASCARのスケジュールに変更はないが、調査によって何か見つかった時には、その課題を受け入れるとしている。
「我々は二つのプロセスを考えている。デイトナやタラデガといったスーパースピードウェイでのレースは、我々が初めに注目しなければならない。タラデガは5月にレースが行われる。だから今学べることをタラデガで適用したいんだ」とオドネル。
「二つ目の方法は、すべてのレーストラックに対してだ。知ってのとおり、たくさんの異なった施設でレースを行っている。それぞれ違ったスピードで、違ったバンクを持っているんだ。推奨される変更を期待しているが、すべてのファクターを考える必要がある」
「5月にレースが行われるタラデガまでに、すべての予定を組むことはできない。だからできることすべてを5月に行う。安全面で話をすれば、目標はないし、最終的な安全のゴールもない。我々は毎日改良していくだけだよ」
まずは事故のすべてを理解するために、ビデオ分析や外部のエキスパートたちと話し合い、フェンスにぶつかったカイル・ラーソンのクルマも調査するとオドネルは語る。その調査で安全面に関してクリアされれば、次にフェンスの強度を上げる調査を行う予定のようだ。