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スーパーGTニュース

投稿日: 2015.07.02 00:00
更新日: 2018.02.17 09:02

NetMove GT-R、トラブルで2戦連続ノーポイント


2015 AUTOBACS SUPER GT ROUND 3

開催地:チャン・インターナショナルサーキット(タイ・ブリラム)/4.554km
6月20日(予選)天候:晴れ 
コースコンディション:ドライ 観客数:16,412人
6月21日(決勝)天候:晴れ 
コースコンディション:ドライ 観客数:38,381人

得意とするサーキットで好成績が期待されるもトラブルにより無念のリタイア

 海外戦となる第3戦タイ大会に関しては当初はキャンセルし、その期間で「NetMoveGT-R」は国内テストに重点をおくはずだった。だが、第2戦の富士大会にてポイント圏内レース中にエンジンが吹けなくなるトラブルからポイント獲得ならず。そのこともあり、計画を変更し「NetMoveGT-R」はタイ大会に参戦を決意。高ポイント獲得を目的に灼熱の地、チャン・インターナショナルサーキットに乗り込んだ。

 首都バンコクから陸路を約6時間移動して到着する都市、ブリラムに設けられたチャン・インターナショナルサーキットは1周約4.5kmの、さながら直線をコーナーでつないだという印象の高速コースだ。何しろ、全長が富士スピードウェイとほとんど変わらないのに、ラップタイムはむしろ数秒短いのだから、どれほど高速か理解してもらえるだろう。昨年の優勝マシンもGT-R GT3であるだけに、非常にマシンとの相性が良いコースで「NetMoveGT-R」を駆る、小泉選手と岩崎選手が、どれだけ高得点を獲得できるか注目された。

■公式練習 6月20日(土)10:00~11:35
 前回のレースではエンジンの不調により無念のノーポイントとなったものの、一時はCドライバーとして影山選手がポイント圏内を走行した「NetMoveGT-R」。高速コースとの相性も悪くないことが確認されているだけに期待がかかった。走り出しとなる土曜日午前中の公式練習は、開始時でもう気温は32度、路面温度も45度と過酷な条件に。最初にステアリングを握った岩崎選手は、まずピットアウト~ピットインを繰り返してセットアップを進めていく。持ち込みのセットがコンディションにマッチしていたこともあり、早々に1分37秒035のシングルポジションタイムを刻む。マシンセット確認後タイムアタックはせず、残り時間をチャン・インターナショナルサーキットが初走行の小泉選手に託すこととなった。

 小泉選手にとって初めて走るコースだけに、何より重要なのはマイレージを増やすこと。岩崎選手が順調にセットアップを進めていたこともあって、残り時間を走り込み、走れば走るほどタイムアップを果たしていく。最終的な順位としては走行開始早々に岩崎選手が記録した1分37秒035のタイムがベストとなり22番手となる。このセッションはトラブルに見舞われることなく、小泉選手がコースをマスターできたという意味において、非常に有意義なセッションとなっていた。

■公式予選 Q1 6月20日(土)15:00~15:15
 予選Q1担当は岩崎選手。午前の走行でシングルポジションは見えており、自信を持ちアタックタイミングを待つ。トラフィックを避けアタックを行いたいこともあり計測開始5分後に「NetMoveGT-R」をコースへと進めていく。気温は36度、路面温度は58度と温度の上昇によるコンディションチェックを3周に渡って入念に行なった後、いよいよ4周目アタックにかかる。

 コースを激しく攻め立てた岩崎選手は、セクター1を、23秒097の全体ベストを記録。セクター2を35秒407の個人ベストを記録し、このペースだと35秒台前半で5番手が期待された。ところがセクター3の中盤に差し掛かったターン9でダスティーな路面に足元をすくわれ痛恨のハーフスピン。予選アタックは再度仕切り直しとなる。その後、1周のクールダウンをし、次の周にもう1周アタックするも、すでに予選アタック終了マシン数台に引っ掛かり1分36秒792で予選終了となる。岩崎選手は、まともなアタックが1本も出来ないままに予選は終了しQ1敗退。まさかの21番手から「NetMoveGT-R」は明日の決勝レースに挑むこととなった。

岩崎祐貴選手
アタック周は、全てがベストな状態ででしたが、セクター3でダストに乗りハーフスピンしてしまいました。その前の周のセクター3タイムを重ねるとQ1突破は容易なタイムであった。それだけに非常に悔やまれます。セットもタイヤもバランスがよく取れており、GT-R GT3もこのコースに合っているだけに、この結果は関係者皆様に申し訳ないです。明日の決勝は、責任をもってオーバーテークし必ずポイントを獲ります。今日は自分のミスです。探さないでください……。

金曽裕人監督
探す価値なしの予選結果です。岩崎選手には天性の速さがあるだけに、もっと考えをもってアタックをするべきであった。1周でベストタイムを狙うならその前に、Q1突破が確実なタイムを出しておくべきであった。それ以前に、Q1でそれが必要であったのかも考えるべきである。この考えがまとまれば必ず岩崎選手は更に成長しますので、責任を持ち教えたいと思います。この結果は、私の責任でもありますので……。