スーパーGT第7戦オートポリスは6日、65周の決勝レースが行われ、予選10番手からスタートしたPETRONAS TOM'S SC430が、残り3周でZENT CERUMO SC430をパスし優勝。今季2勝目を飾った。
朝から天候は不順のまま、曇天で迎えたスーパーGT第7戦オートポリスの決勝レース。午前の予選から、慌ただしく迎えた14時のスタートでは、ポールスタートのZENT CERUMO SC430を駆る平手晃平が少しずつギャップを築く一方、序盤2番手以降は最前列スタートのMOTUL AUTECH GT-Rが2番手を守っていたが、3番手スタートのウイダー モデューロ HSV-010をかわしてきたREITO MOLA GT-R、カルソニックIMPUL GT-RによるGT-Rの3台のバトルが展開。これを制したカルソニックの松田次生が、首位の平手を追っていく。
20周を過ぎる頃になるとレースは落ち着きをみせるが、2番手カルソニックの後方はREITO、MOTUL、そしてウイダー、PETRONAS TOM'S SC430を加えた4台のギャップが縮まり、接戦の中でPETRONASがウイダーをパス。PETRONASを駆るジェームス・ロシターは、勢いに乗り28周目にはMOTULをパスしていく。
レースが折り返しになろうかというところになると、GT500クラスは各車がピットへ。29周目にはMOTUL、30周目には2番手カルソニック、3番手REITO、さらにPETRONAS、ウイダーが同時にピットへ! ピットでの勝負となり、ここで真っ先にピットアウトしたのはカルソニックだったが、ピットアウト後すぐにカルソニックは第2ヘアピンでスピン! クラッシュを喫してしまう。また、7番手だったRAYBRIG HSV-010もアウトラップでスピンしてしまった。
そんな中、トップのZENTは33周目にピットに向かい、平手から立川祐路に交代。首位をキープする。しかしその後方では、同時にピットインしたウイダー、REITO、MOTUL、PETRONASという4台の争いが序盤に続き展開された。
この4台の争いの中で苦しい戦いを強いられたのは、現在ランキング首位のウイダー。ペースが上がらず、少しずつポジションを落としてしまう。終盤を迎え、レースはZENT、REITO、MOTUL、PETRONAS、ウイダーというトップ5に変化。さらに、この集団にD'station ADVAN GT-R、KEIHIN HSV-010が加わっていく。
2番手を守りたいREITO MOLA GT-Rだったが、後半に向けて少しずつペースが鈍ってしまう。さらに、3番手につけていたMOTULはピット作業違反が課されてしまうなど、GT-R勢はピットストップを境に一気に苦しいレースとなってしまった。この混戦をくぐり抜け、2番手に浮上してきたのが中嶋一貴駆るPETRONAS。さらに、塚越広大のKEIHINがハイペースで集団をかわしてきた。
トップのZENTはチェッカーまで盤石のレースを続けるかと思いきや、残り5周を切ってきたあたりで、2番手PETRONASとの差が縮まり始める。そして残り3周。快調なペースで走る一貴は、第2ヘアピンで一気にZENTのインへ! 10番手スタートのPETRONASがそのままトップでチェッカーを受け、大逆転の優勝。第2戦富士に続く今季2勝目を飾った。
なんとかチェッカーまで塚越のアタックをしのぎ切った立川のZENTが2位。3位はKEIHIN HSV-010という結果となった。4位はREITO MOLA GT-Rで、タイトル争いを展開していたウイダー モデューロ HSV-010は5位でチェッカーを受けている。