SARD Racing Project
スーパー耐久シリーズ2015第3戦富士
SARD Racing RC350、執念の新車デビュー果たすもST-3クラス4位走行中にマシントラブルでリタイア

 7月4日(土)5日(日)富士スピードウェイ(静岡県駿東郡小山町)で開催されたスーパー耐久シリーズ2015第3戦「SUPER TEC」(富士8時間)にSARD Racingは、連日の突貫作業で出走直前ギリギリに仕上がった「SARD Racing RC350」(柴田優作/片山義章/平手晃平)でST-3クラスに参加。予選6番手から柴田がスタートし、快調に走行を続け、ピットイン1回目早めの戦略と交代した平手の鬼神の追い上げで2台をかわし、さらに26周目には4位に浮上。ベストタイムを連発して表彰台圏内を手中にした矢先の32周目の1コーナーにて、マシントラブル発生によりコースオフ。その後、ピットに戻ることが叶わず、失意のリタイアとなった。

■4日(土)公式予選レポート
 まさに執念の新車レクサス RC350デビューとなった。一からクルマを製作して約3週間、連日の深夜におよぶ突貫作業を続け、まずはレース車両検査に間に合わせるべく金曜日夜は徹夜の作業。そしてまだ仕上げ作業が残っている中、ギリギリで4日(土)朝の最終車検に合格。10時40分から開始されたフリー走行出走直前まで仕上げ作業に追われた。フリー走行では平手がアウトインを2回行い、マシンをチェック。オイル漏れ等の不具合もあったが、何とかコースインを果たした。シェイクダウンを担当した平手は「まずまずのフィーリングで思った以上に素性の良さを感じた。これからが楽しみ」と初走行の印象をコメントした。

 13時20分から開始されたAドライバー予選は小雨の降るウェットコンディションながら柴田がドライタイヤでコースイン。ほぼぶっつけ本番の予選アタックながら、6周目にマークした1分58秒337で7番手タイムとなった。続いて登録入れ替え変更したBドライバー予選に平手が同じくウェット路面ながらドライタイヤでコースイン。僅差の争いの中、GTドライバーの貫禄を見せる1分56秒551で4番手タイムをマーク。これはレクサス RC350勢のトップタイムとなった。Cドライバー予選はフルウェットとなり片山がウェットタイヤでコースイン。自身の予選基準タイムクリアとウェットタイヤ2セットの皮むき作業を行った。結果、公式予選はAドライバー柴田とBドライバー平手の合算タイムで、ST-3クラス6番手(総合23位)となった。

■5日(日)決勝レースレポート
 10時スタートの決勝は、雨のためセーフティカー(SC)スタートとなり予選6番手から柴田が隊列のままスタート。2周を終えSCが退去して8時間に及ぶ長丁場の実質のスタートが切られた。柴田は序盤から快調に走行を続け、34号車に3周目にかわされ7位となるもペースを守って安定した走行。路面コンディションもドライでいける様になったことから、ピットイン1回目を早めに行う戦略を敢行。22周を終えピットインし、素早いピットワークと早めのドライタイヤ変更での平手によるプッシュが功を奏し、25周目には2台をかわして5位に。その後も平手が鬼神の追い上げを続け26周目に4位に浮上してみせた。

 毎周のようにベストタイムを連発してまだピットインしていないクルマを計算すると実質的に表彰台圏内となるクラス3位を手中にした矢先、突然不運が訪れた。32周目の1コーナーのブレーキングにて、右フロントブレーキパーツが破損する不運。それにより制動力を失ったレクサス RC350は平手の懸命なリカバリーで大きなクラッシュは避けられたが、コースオフしてタイアバリアに接触してしまう。その後、ピットに戻ることが叶わず、残念ながら失意のリタイアとなった。

■ドライバーコメント
●柴田優作
「この短い期間でクルマを仕上げてくれたチームに感謝しています。何とか走れればと思っていたのにパフォーマンスも最初からあって、楽しみに決勝スタートしました。何とか前に食らい付いていって、表彰台に届くところまでいけたのは凄いことかと思います。たくさんの課題がありますが、次戦オートポリスが楽しみです。たくさんの応援を頂きありがとうございました!」

●平手晃平
「自分のスティントで、ちょい濡れの路面にドライタイヤを装着してコースイン。GTで得たスキルをフルに生かし、そのコンディションの中ではダントツに速く走れました。しかし何の前触れなくブレーキが壊れてしまい、万事休す。次までに原因解明して二度と同じ事が起こらないようにしたいと思います。大勢の方々に熱い声援を頂きありがとうございました。次も頑張ります!」

●片山義章
「前戦の自分のミスで皆さんにご迷惑をかけてしまいましたが、チームの頑張りで今回参加することができて本当に感謝しています。自分は決勝を走れませんでしたが、オートポリスでは走りで恩返ししたいです」

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