スーパーGT最終戦ツインリンクもてぎまで1週間を切った10月10日、ホンダウェルカムプラザ青山でレクサス、ニッサン、ホンダの3メーカーの開発者が顔を合わせ、舌戦を繰り広げた。

　これは10日、ウェルカムプラザ青山で行われたNPO法人日本モータースポーツ推進機構が主催する『モータースポーツふれあいミーティング』で実現したトークショーで、ホンダの瀧敬之介GTプロジェクトリーダー、ニッサン陣営を率いる柿本邦彦総監督、そしてトヨタ陣営の開発責任者、TRD湯浅和基氏の3名が登壇し、トークバトルを展開したものだ。

　トークでは、お互いのメーカーのマシンの印象を訪ねられると、爆笑のトークを披露。「マネージャーから『今日は話しすぎるな』と言われていたんですが、いいでしょう（笑）」とニッサンの柿元総監督。

「HSV-010は“履物”に苦労しているようですけど、実力は一番。SC430は今年クルマも大きく変わりまして、シーズン前は戦々恐々としていました。同じく“履物”の苦労があったみたいですが、オートポリスで解を見つけたようですね」とライバルを分析する。

　一方、ホンダの瀧リーダーは「GT-Rは実は僕は好きなクルマなんです（笑）」と返す。「Gをかけながらクルマを曲げることができる。サスペンションが安定していますよね。フランス産の“いい履物”があるし（笑）。SC430は今年、一番怖かった。見えない部分でも開発をいっぱい、いろいろやっているのかな。“風のウワサ”ではその料理が難しかったようで……」とコメントした。

“履物”の話題を振られる形になったTRDの湯浅氏は、「GT-Rはブレーキ、特に旋回中のブレーキがSC430より圧倒的にいい」と分析。「HSV-010はクルマ本来の運動性能は一番高い。細かいコーナーの切り返し、俊敏さで一歩先に出ていて、基本性能がすばらしい」と語りながらも、「でもSC430のポテンシャルが一番です！」と最終戦に期待を込めた。

　そんな最終戦もてぎに向けて、「MOTUL AUTECH GT-RとS Road MOLA GT-Rで、1位と2位を奪えと言っている。そうなるとS Roadのチャンピオンだけど、面白いレースにしたい」と柿本総監督が話せば、すぐに瀧リーダーが、「MOTULとS Roadの優勝争いは面白くない！　HSVが5台そろって優勝争いしたい」と、早くも笑顔でライバル心をあらわに。トークを締めくくった。