GTアソシエイションは15日、東日本大震災の影響で変更になった2011年のカレンダーについて再度発表。全大会を『東日本大震災復興支援大会』とし、予定通り4月30日からの富士戦でスタートするが、一部にレース距離の短縮などがある。
今季のスーパーGTは第1戦岡山が東日本大震災の影響で5月21日決勝に日程を延期。そのため、5月1日決勝の第2戦富士からスタートし、第1戦岡山、第3戦セパンと続いていく変則的なスケジュールが組まれることとなった。
ただし、GTA坂東正明代表によれば「サーキットで消費する電力量の低減を意識し、大会スケジュールの変更を行いました。決勝レースの走行距離を短縮し、大会の終了時間を早める他、夜間のピットなどでのスタッフの作業時間も制限します」と特別戦以外のレース距離を短縮。第2戦富士が当初予定の400kmから300kmへ、第1戦岡山以降は300kmを250kmに、さらに第5戦鈴鹿は700kmが500kmになるという。
また、今季のスーパーGT全大会は各サーキットやチーム、ドライバーと協力し、『東日本大震災復興支援大会』として位置づけられ、入場料など収益の一部を義援金として寄付する予定のほか、サーキットでの各イベントでの義援金受付、またマシンへの応援メッセージへの貼り付けなどが実施されるという。富士戦では半旗を掲げ、スタート前に黙祷が捧げられる予定だ。
坂東代表は「この時点での決定に対しては、時期尚早ではないかとの意見がある一方で、被災された方々に明るい話題を提供し勇気づける事ができないかとの声もありました。これらの意見を踏まえ熟考を重ねた結果、私たちに今できること、そしてスーパーGTが果たす役割は、このような時だからこそ大会を開催し真剣なレースをお見せすることで、被災された方々に勇気をお届けし、復興を全力で支援するとともに、全国のファンの皆さんに夢や希望を提供することではないかとの結論に至りました」と今回のカレンダーへのプロセスを語っている。
GTアソシエイションでは、震災の影響等により今後開催に支障が生じる恐れが発生した場合は改めて協議、判断するという。なお、オートスポーツwebに入ってきた情報では、これまで合同テストも中止になっていることなどから、第2戦富士、第1戦岡山では金曜日にも走行枠が設けられるようだ。
