レース2でモンテイロ選手が3位表彰台、タルクィーニ選手が4位入賞
レース1ではミケリス選手が4位、タルクィーニ選手6位入賞を果たす

2015年5月16日(土)・決勝
会場:ニュルブルクリンク(25.378km)
天候:曇り、ときどき雨/気温:19℃
コースコンディション:ドライのちセミウエット

世界ツーリングカー選手権(WTCC)は、ドイツ・ニュルブルクリンクの“ノルドシュライフ”で決勝を迎えました。24時間レースのプレイベントのため、レース1は午前11時15分、レース2は午後0時15分という早い時刻からのスタートとなりました。曇りながら、時折り小雨がちらつく天候で、気温が11℃と低い中、1周25.378kmのコースを3周する決勝レースが行われました。

レース1では、4番手からスタートした「ゼングー・モータースポーツ(Zengő Motorsport)」のノルベルト・ミケリス選手が、好スタートを切ってポジションを上げましたが、その直後のコーナーで後続に抑え込まれ4番手に戻りました。「カストロール・ホンダ・ワールド・ツーリングカー・チーム(Castrol Honda World Touring Car Team)」のガブリエーレ・タルクィーニ選手も好スタートを切り、5番手にポジションアップ。ティアゴ・モンテイロ選手(Castrol Honda World Touring Car Team)は、スタート直後の混乱でポジションを落とし、10番手となります。モンテイロ選手は、9番手のマシンとの激しいバトルによる接触が原因で、左フロントタイヤがパンク。1周目の終了時点でピットに戻り、そのままリタイアとなりました。4番手のミケリス選手と5番手のタルクィーニ選手は、果敢にコースに挑んでポジションアップを狙い、前車との差を縮めますが、抜くには至らず、ミケリス選手は4位でチェッカーを受けました。タルクィーニ選手は、チェッカーフラッグ直前にわずかにかわされ、6位でレースを終えました。

レース2では、モンテイロ選手がポールポジションから、タルクィーニ選手が3番手、ミケリス選手が7番手からのスタートです。スタート前、少し雨が落ちてきたためウエットレースがオフィシャルにより提示されましたが、スタート時には雨は上がり、全車がドライ用のタイヤでスタートしました。スタートでモンテイロ選手はトップを死守し、後続を引き離すべくスパート。タルクィーニ選手は3番手をキープしました。ミケリス選手は、グランプリコースのセクター1で他車と接触し、リアサスペンションにダメージを受けてピットに戻りましたが、そのままリタイアとなりました。1周目の終了目前にあるストレートで、モンテイロ選手は後続にパスされて2番手に後退しますが、3番手のタルクィーニ選手とともにトップを追いました。3周目にはトップとの差が詰まり、すきをうかがいながら攻め続けた2台のHonda Civic WTCCでしたが、チェッカーフラッグの目前にあるストレートで後続にパスされ、モンテイロ選手は3位、タルクィーニ選手は4位でフィニッシュしました。

第4戦ドイツラウンドの結果、Hondaはマニュファクチャラーズ選手権で249ポイントを獲得し、2位の座を保っています。また、ドライバーズ選手権では、モンテイロ選手が73ポイントで4位、ミケリス選手が61ポイントで6位、タルクィーニ選手が58ポイントで7位、リカルド・ライデル選手(Nika Racing)が3ポイントで、16位となっています。

また、ファクトリードライバー以外の選手に与えられる「ヨコハマトロフィー」選手権では、ミケリス選手はレース1で優勝し、57ポイントを獲得してランキングトップを守っています。

ガブリエーレ・タルクィーニ選手(6位/4位)
「マシンのハンドリングはとても満足できるものでした。今週末は、コースに出るたびにシャシーがよくなりました。レース1では、1周目は楽にミケリス選手を追っていました。そのポジションをキープしたかったのですが、最終ラップでポジションを守りきれずに、6位フィニッシュとなりました。レース2ではいいスタートを切ることができました。ターン1は多少混乱しましたが、モンテイロ選手と私は2番手と3番手に落ち着きました。でも、今回も最終ラップで抜かれてしまいました。獲得したポイントに満足しています。ここでのレースは非常に楽しかったです」

ティアゴ・モンテイロ選手(リタイア/3位)
「レース2ではスタートで後続を引き離し、かなり激しくプッシュすることができました。ドライブに自信があり、このときが週末を通して最もいい気分でした。マシンのバランスがとてもよかったです。最後までトップを狙い、集中してプッシュしました。しかし最終ラップで、ライバルに簡単に抜かれてしまいました。これは今に始まったことではありません。自分たちの長所と短所は分かっています。私たちにはやるべきことがもっとあるということです」

ノルベルト・ミケリス選手(4位/リタイア)
「一番印象的なことは、このコースで走っている間、一瞬一瞬が楽しかったということです。本当に特別な体験でした。このサーキットでは驚くほどアドレナリンが出ます。また、応援もすごかったです。4番手からスタートしたレース1では、オーバーテイクが難しいことは分かっていたので、スタートに集中しました。そしていいスタートができましたが、接触して押し出され、ステアリングにダメージを受けて100%の状態ではなくなってしまい、4位に甘んじることになりました。レース2では、かなりいいスタートを切っていくつか順位を上げることができましたが、他車と接触して損傷が激しかったため、リタイアしました」

アレッサンドロ・マリアーニ|Castrol Honda World Touring Car Team代表
「表彰台の獲得には満足していますが、チーム全員でした努力の報酬としては、小さいものと言わざるを得ません。トップ5に2台のHonda Civic WTCCが入ったことはうれしいですし、ミケリス選手がHonda Civic WTCCの1台として、プライベーターでトップの4位を獲得したこともうれしく思います」

堀内大資|Civic WTCC開発プロジェクトリーダー
「レース結果としてはとても残念です。最後のストレートで抜かれてしまいましたが、ほかのセクタータイムからも明らかなように、エンジンは出力も含めて問題はないので、ギアレシオなどをこれから解析して、見直しを図らなければいけないと思います。それ以外は、特にジャンプ対策について、ダンパーやジオメトリーなどを調整し、セットアップ全体を詰めたことにより、スタビリティはかなり改善できました。ライバルとの差は、さらに縮まったという実感がありますので、これからもっとマシンを速くするために努力したいと思います」

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