開幕戦のモンツァで2連勝を飾ったイバン・ミューラーは、今シーズンのWTCCを優位なかたちでスタートできるとは思っていなかったと語った。
昨年までシボレーワークスのRMLから参戦し、2010年と11年にはドライバーズタイトル連覇も達成したミューラーだが、今シーズンはシボレーのワークス活動撤退により、インディペンデントチームとして新たなシーズンに挑むことになった。
しかし、今年もチャンピオンマシンのシボレー・クルーズで開幕戦モンツァに臨んだミューラーは、予選でポールポジションを獲得すると、翌日の決勝もフルウエットという状況ながらオープニングレースを制し、リバースグリッドによる10番手スタートのレース2でも優勝するなど、まさに完勝と言える走りで2013年シリーズのスタートを切った。
例年とは異なり、不安定なオフシーズンを過ごしたミューラーは、ホンダワークスの参戦などもあり、開幕から力強いスタートを切れるとは予想していなかったと振り返っている。
「シボレーがワークス活動から撤退することを決めて以来、僕らは非常に多くのエネルギーを費やしてきた。1ヶ月前の状況は今とはかけ離れていた」とミューラー。
「(開幕戦は)特異なコンディションだったので、優勝は簡単ではなかった。レース2は優勝を目指すよりも、リスクを避けることに特に集中していたよ」
「僕は一歩一歩着実にレースを進め、ミスも犯さなかった。逆に前のマシンがミスをしたのでオーバーテイクすることができたんだ」
「僕らは常にモンツァを得意としていたが、(次戦)マラケシュ後のツイスティなコースでは様子を見る必要があるだろうね。そうは言っても、モンツァの結果には少々驚いているよ」
またミューラーは、ホンダの挑戦をもう少し期待していたと述べ、さらなる改良を要すると語ったガブリエル・タルキーニの言葉に同調した。
「(ホンダが)もう少しいいと思っていた。そうはいっても、彼らはすぐにやってくるはずだ」
「マカオとの比較で彼らが大幅に進歩したと感じなかったことには多少驚いた。僕としてはもう少しいいと期待していたんだ」