WTCC世界ツーリングカー選手権に参戦しているオールインクルーシブ・ミュニッヒ・モータースポーツは、2014年の新レギュレーションに適合したマシンを確保できなければ、一時的に参戦を休止する可能性があると示唆した。
ミュニッヒは、2012年にマルク・バッセンと元F1ドライバーのマルクス・ビンケルホックを擁してFIA-GT1世界選手権のタイトルを獲得、2013年から戦いの舞台をWTCCへと移すことを表明した。今シーズンは、開幕を前にビンケルホックがアウディのGTプログラムに加入したため、昨年のWTCCチャンピオン、ロバート・ハフがシボレーの撤退に伴い移籍、ここまでセアト・レオンWTCCでシーズンを戦ってきた。
しかし、チームマネージャーのバッセングは、今年のマシンと来年デビューする新レギュレーション下のマシンでは1周あたり3秒近くの大きなギャップが生まれると考えており、現行のままではチームによる参戦が意味をなさないと語っている。
彼は、ミュニッヒが新車を確保するための予算を有しているものの、ホンダやシトロエン、ラーダからの供給を受けることができない制約があると主張。最終的な選択肢は、現行のシボレー・クルーズを新たなレギュレーションで製作しているRMLと契約することが唯一の可能性になるという。
「問題は予算があるにもかかわらず、新車を確保できない可能性があるということだ」とバッセング。
「新車を確保しない限り、ロブ(ハフ)と私は今年のようなプログラムを続けることが出来ない。もしかすると、ルネ(ミュニッヒ)はセカンドカテゴリーでいくつかレースをするかもしれないが、それは2013年の継続ほど意味をなさないと思う」
「我々は続けたいと思っているし、可能な予算を持っているが、もしかすると一年休んで2015年からの復帰を目指す必要に迫られるかもしれない」
「シボレーは若干の可能性もあるが、そのためにはより多くの情報が必要だ。それが確実にならない限り、我々は古いマシンで参戦しないということだ」
一方でバッセングは、チームが長年関与しているラリークロスに焦点をシフトすることもできると述べている。