グランプリ・ドライバーズ・アソシエーション(GPDA)会長のルーベンス・バリチェロは、モナコでDRSの使用を禁止しないというFIAの決定を激しく批判した。

 DRSをモナコで使用するのは危険であり、特に予選のトンネルでの使用はリスクを伴うというドライバーたちの声を受け、FIAレースディレクターのチャーリー・ホワイティングはトルコGPの週末にチームと話し合いを行った。しかし一部チームから、DRSが禁止されるとモナコ専用のウイングを開発しなければならず高額の予算がかかるとして反対があったため、ホワイティングは8日、禁止は全員の希望ではないとしてDRSを通常どおり使用することをチームに通知した。

 しかしバリチェロは、F1上層部が自分の判断を後悔する事態にならなければいいがと述べ、この決定に不満を表した。
「間違っていると思うね」とバリチェロ。
「上の人間は実際にマシンに乗ってDRSを使ってトンネルを走ってみればいい」
「僕に言わせれば、彼らは何か悪いことが起こるのを待っているんだ。そして実際に起こると、『ああ、それでは来年はモナコでは使うのをやめよう』と言ってそれでおしまいだ。今はドライバーの意見は聞いてもらえていない。間違った決定だと思う」

 バリチェロは、DRSが許可されればドライバーたちはトンネルでリスクを冒すだろうと予想、事故が相次ぐ可能性があると主張する。
「ドライバーはそこ(トンネル)で使おうとするだろう。レースではセーフティカーが長時間入ることになるだろうね。彼らにまだ聞く耳があるのだったら言うが、モナコはそういう場所だ。オーバーテイクをする場所ではないんだ」
「彼らはDRSによってオーバーテイクを可能にできると思っているのかな? 可能かもしれないが、誰かをケガさせてしまう可能性がある。これは経験から出た意見だ」

 一方フェラーリのチームプリンシパル、ステファノ・ドメニカリは、すでに決定されたことであり、自分たちは最大限にDRSを利用すると述べた。
「ドライバーの間で(DRSの使用に関して)肯定と否定の意見があり、多くの議論がなされた。モナコはタフなグランプリになるだろうが、安全性の話をする場合には、冷静さを保ち、表立って何かを言うことは控えた方がいい」
「確かに非常にトリッキーになるだろう。だがこういう決定が下された以上は我々はこれを最大限に利用する必要がある」

 DRSの他にもチームとドライバーたちがモナコで直面するだろう問題に関し懸念が生じている。タイヤデグラデーション、マーブル、セーフティカー出動、多くのピットストップなどにより、モナコは非常にチャレンジングな週末になるものと予想される。

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