2013年F1第18戦アメリカGPは15日(現地時間)、テキサス州オースティン近郊にあるサーキット・オブ・ジ・アメリカズ(COTA)で幕を開け、1回目のフリー走行はフェラーリのフェルナンド・アロンソがトップタイムをマークした。

 開催2年目を迎えたオースティンでのアメリカGP。今年はすでに両チャンピオンシップが決した中での開催となったが、コンストラクターズ2位を争うロータスのキミ・ライコネンが背中の手術を理由に欠場したため、ケータハムのリザーブドライバーを務めるヘイキ・コバライネンが代役として出場、さらに来季F1デビューが決まっているトロロッソのダニール・クビアトがFP1を初めて担当するなど、なにかと話題の多いグランプリとなった。

 しかし、グランプリの幕開けを告げる最初のFP1は、オープニングから相次ぐトラブルで混乱。現地時間9時スタートのセッションは、早朝からのひどい濃霧によって10分の延期が4度繰り返され、ようやく9時40分から1時間のセッションが組まれたものの、今度は開始15分過ぎに突如赤旗が提示されてしまった。

 この赤旗はしばらく原因が分からないまま、時計も残り45分でストップしたままだったが、その後に医療用のヘリコプターがトラブルにみまわれたものと分かった。ただ、その後も詳しい原因は明かされないまま30分近くにわたってセッションは行われず。ついにはFP2とのインターバル(2時間)を終了時間がオーバーしてしまうため、セッション再開のないまま時間だけが進むこととなった。

 残り時間が35分を切ったところでようやく、所定のエリアに替わりとみられる医療用のヘリコプターが到着。ここでレースコントロールは、すぐにセッション再開をアナウンス。残り32分でFP1が本格的にスタートを切った。

 ここからは、全車がプライムのハードタイヤを履いて一斉にコースイン。プログラムの遅れを取り戻すために、各車が周回を重ねていった。そのなか、いち早くセッションをリードしたのは、フェラーリのアロンソ。前戦アブダビで背中を痛め、テーピングをしての走行となったアロンソは順調な走り出しを見せてタイムシートのトップに立つと、1分38秒343までタイムを縮め、FP1をトップで終えた。

 2番手につけたのは、セッション最多の25周を走行したマクラーレンのジェンソン・バトン。ウイリアムズのバルテッリ・ボッタスが3番手となり、以下ザウバーのエステバン・グティエレス、メルセデスのニコ・ロズベルグと続き、シャシーを交換して臨んだルイス・ハミルトンが6番手につけた。

 ライコネンの代役として注目を集めたロータスのコバライネンは、無難に18周を走ると、チームメイトのロメイン・グロージャンに約コンマ2秒差の13番手で最初のセッションを終了。トロロッソ期待のロシア人ドライバー、クビアトはダニエル・リカルドとこちらも約コンマ2秒差の17番手となった。

 一方、シーズン最多連勝記録を更新する8連勝を狙うレッドブルのセバスチャン・ベッテルは、一貫して1分41秒台で周回。早くも決勝レースをにらんだプログラムを進めていた。

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