MEDIA RELEASE

2012年6月28日\t

「PACIFIC NAC イカ娘 フェラーリ」
MALAYSIA 300kmレースは13位完走で終了!

 2012 SUPER GTシリーズの第3戦『SUPER GT INTERNATIONAL SERIES MALAYSIA』は、ル・マン24時間レースの影響を受けてか例年よりも早い6月9~10日にセパン・インターナショナルサーキットで開催され、「PACIFIC NAC イカ娘 フェラーリ」(山岸 大/井口卓人)は12位まで順位を上げピットインするが、ピットストップに時間がかかりGT300クラス 13位でフィニッシュした。

 赤道直下のマレーシアは厳しい暑さと変わりやすい天候がドライバーを苦しめるコースとして有名で、今回もオフィシャルドクターから脱水症状をさける講習が行われた。ところがフリー走行、予選が行われた9日は曇り空のため気温が上がらず、小雨がパラつく中でフリー走行がスタートした。まずは今回ヨコハマタイヤが用意した2種類のコンパウンドの評価を山岸が行い、その後井口にドライバーチェンジしてセットアップを煮詰めていった。ここセパンサーキットの特徴は走行を重ねるたびに路面にゴムが乗りラップタイムが上がってくる傾向にあり、フリー走行終盤は各車ベストラップを刻んで行った。気温だけでなく路面温度も例年よりも上がらなかったことが影響したのか、セットアップはアンダーステアが解消されず、セッティングを時間目一杯まで使って進めたが、満足のいくハンドリングは得られなかった。

 午後の予選は井口がアタックを担当。路面とタイヤの相性が良くなってきたのか、まずまずのラップタイムで走行している。序盤は9番手だったので、今期初のスーパーラップ進出を期待されたが、ラスト5分間でライバルに逆転されてしまい、クラス13番手で予選が終了した。予選でポールポジションを獲得したのは開幕から好調のポルシェユーザー、ハンコックチームだった。

 翌日に行われた決勝日は前日とは変わって真夏の日差しに変わり暑さの厳しいセパンらしい天候に。路面温度と気温はグイグイ上がって行った。朝のフリー走行は満タンでのハンドリングが上々で、二人のドライバーともによい感触を得ることができた。ただ、エンジンスタートがやや不安定だったので、メカニッックがスターターの交換をすることになった。

 日本で開催されるレース開始時刻よりも遅めの午後3時からスタートのセレモニーが始まり、ノリが良いマレーシアのファンから歓声が上がる中、メカニックはスタータートラブルを解消するべくグリッド上でマシンと格闘していた。レーススタート15分前には問題も解消し、今期初めてのスタートドライバーを担当することになった井口はゆっくりとコクピットへ乗り込んだ。予定通り午後4時にローリングスタートが始まったが隊列が整わずセーフティーカーは2周先導してからローリングスタートが切られた。GT500クラスに続いてGT300クラスもクリーンなスタートを切って第1コーナーへ。井口は前方でスピンした車両を上手くかわしながらポジションアップ。62号車や4号車をパスして前を行く43号車を追う展開に。レース開始からハンコックポルシェは後続を引き離し順調に周回を重ねて行く中、中盤グループは10台が2秒以内にいる混戦模様で隊列を組んだ走りで周回していく中、最終コーナーで井口にブレーキングで仕掛けた4号車は止まり切れずに前方でコーナーリングしていた43号車に追突! 43号車はたまらずスピン。その後4号車はドライブスルーペナルティーを受けて順位を下げたため順位を上げていく。レースも19周をすぎたあたりからタイヤのグリップが厳しくなってきたため21周目にピットイン、ドライバーを山岸に交代しタイヤ交換と燃料給油を行う。そこでナント! 右側担当のタイヤ交換マンが使用するインパクトレンチが故障してしまい、給油を終えて左側のタイヤ交換に使っていたインパクトを右側に持ってきてタイヤ交換をしたため、大幅タイムロス。その後ピット作業を終了してコースイン。

 その後は淡々と周回を重ねて行くが思うようにペースが上がらず、山岸はアンダーステアに苦しめられているようだった。レース終盤はトップを行くハンコックポルシェに周回遅れにされてしまい、その後チェッカーを受けた。今回はピットストップのトラブルさえ無ければポイント圏内でフィニッシュできた可能性が高いレースだったので、とても残念な結果となったが、富士戦と比較してマシンのポテンシャルを上げることができたことは収穫であった。次戦のSUGOまでに鈴鹿でテスト走行を行うことで、さらにポテンシャルアップを図ることとなった。

■ドライバーコメント
山岸 大
「前回の富士戦はまともに戦える状態ではなかったので、マシンにも相性の良いセパンで新しいセットアップを試したところ良い方向へ進むことができ、その結果予選、決勝でも速さを得られてほっとしました。ただトップグループのGT3車両との差はまだまだ大きく、自力で優勝を狙うためにはまだまだ速さが足りず、マシンのポテンシャルアップが必須だと感じています。今回は井口選手にスタートをお願いしましたが、クレバーな走りでポジションを上げてくれたことでポイント圏内でのフィニッシュが見えていただけにピットストップで起こってしまったことは残念です。でもシーズン序盤で不安要素を無くしてノーミスなレースを行えるように、さらに気合いを入れて行きたいと思っています。
来月開催される鈴鹿のGT合同テストでマシンを煮詰めて行って、早く自力で勝てるように前進して行きたいと思います。」

井口卓人
「今回のレースは、今まで2戦の悪い流れを変えるべく気合いの入ったレース になりました。練習走行から車のバランスをしっかりと確認する事が出来ました。 予選に向けて、良い判断が出来たと思います。予選では、イメージ通りに走る事が出来ましたし、タイムも大幅に上げる事が出来ました。しかし、13位とスーパーラップに残る事が出来ませんでした。 まだ、GT3車両との差はありますが、確実にその差を縮められていると思います。 レースでもタイヤ的に厳しい状況でしたが、上位の集団について行く事が出来ましたし、ピットイン時にインパクトのトラブルが出ていなければ、ポイントは獲得出来たと思います。 まだまだ、セッティングやエンジンマップの設定など、つめなければいけない部分は多いと思いますが、確実に自分たちの持っている力の中ではベストなレースが出来ていると思います。 次戦でもトップとの差を縮められる様に努力して行きたいと思います。 応援宜しくお願い致します。」

■チームコメント
チーム監督 神野元樹
「今回のレース展開、特に前半は本当にハラハラしました。27号車近辺でのスピン車両の続出…ドライバーはよくかわしてくれたと思います。
井口選手は今期初のスタートドライバーを務めてくれましたが、とてもいい走りを見せてくれましたし、マシンにもだいぶ馴染んできたかなという印象ですね。トラブルがなければポイントを獲得できたかもしれないレースだっただけに、本当に悔しいです。ただ、熱中症など心配していたのですが体調は万全だったようで、そこは安心しました。マレーシアでもたくさんの方に応援頂き感謝しています。次戦からも宜しくお願いします。」

トラックエンジニア 小藤純一
「今回のレースは、ドライコンディションで走れたので、収穫の多いレースでした。ピット作業でトラブルがあったので結果は13位でしたが、シングルも狙える状況になりつつあると思います。次戦以降、トラブルの無いように各ポジションとも気を引き締めて戦いたいと思います。」

データエンジニア 牧野成伸
「今回セパン戦、残念な結果になってしまって、すいませんでした。予選までの流れは、3戦中、最も良い方向に来てます。予選中、「お! SLか!?」と思ったくらいで、どきどきしてました。レースの順調に流れ、PITのタイミングも良し。「PIT in」、今年から人数の都合でドライバー交代のサポートに回っていますが、停止位置の良し。作業のドライバークールスーツの氷交換している時です。インパクトレンチの聞きなれない音に、「なぜ、ここで??」と、心の中で叫びました。1つのインパクトレンチでは、PITロスタイムも大きく、結局、順位を下げる事になりました。非常に残念です。ポイント取れたのに…次回、菅生戦 頑張ります! 応援よろしくお願いします。」

イカ娘フェラーリ/LMP MOTORSPORTは個人スポンサーを募集しております。
○各コースはこちら
(http://www.lmpcars.com/motorsport/system/2011/supporter/index.html)から
○イカ娘フェラーリ公式応援サイトはこちら
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