IZODインディカー・シリーズ第5戦インディ500。25日は決勝前の最後のプラクティスとなるカーブデーを迎えた。1時間の走行時間で各車セッティングを進める中トップタイムをマークしたのはダリオ・フランキッティ(チップ・ガナッシ)。佐藤琢磨(レイホール・レターマン・ラニガン)は、4番手につけ決勝での活躍を期待させた。

 日曜の決勝の前に行える最後の走行、それがカーブデーのファイナルプラクティスだ。時間は1時間しか与えられないので、レース用に搭載したエンジンの最終チェック、マシン・セッティングの確認が行えるぐらいだが、ここでのスピードがレースにはほぼ反映される。カーブデーに速いドライバーが優勝候補に数えられる。

 先週の予選ではシボレーがホンダとロータスを圧倒した。彼らはトップ6を独占し、トップ10にホンダはひとりしか入れなかった。ロータスは最後尾の2グリッドを手にするしかなかった。ただし、シボレーの優位は予選用ブーストでのことで、決勝用ブーストでの勝負は互角……というのが先週の金曜までの話だった。

 ところが、バンプデー日曜日に全車が予選を終えてコースがプラクティス用に解放されると、多くのマシンが決勝用セッティングで走り出し、そこではシボレー勢が予選と同じような速さを発揮した。シボレーは決勝用エンジンの持つ本当のパワーを隠していたのか? そう考えるしかない事態となり、ホンダは窮地に立たされ迎えたカーブデーだった。

 カーブデーからほぼすべては、決勝を戦うためのエンジンを新たに搭載して来ている。マシンセッティングも当然レースに向けてのファインチューニングを施したものだ。今日のスピード比較が、決勝のパフォーマンス予想に直結すると考えられる。

 1時間の走行を終え結果は、トップがダリオ・フランキッティの222.360mphで、2番手はスコット・ディクソンの222.274mph。予選15、16位のチップ・ガナッシが1-2に立った。3番手はシボレー・エンジンを使うマルコ・アンドレッティ(アンドレッティ・オートスポーツ)の221.702mph。4番手にはもう1台のホンダユーザーが来た。佐藤琢磨だ。彼のスピードは221.078mphを記録した。

 ポールシッターのライアン・ブリスコ(チーム・ペンスキー)が5番手。先頭から3列目グリッドまでのトップ9で見ると、シボレーが5人でホンダが4人と、予選とは大きく違って両メーカーの実力は拮抗しているかのようである。シボレーのアドバンテージは消えたのか?

 トップタイムを出したフランキッティは、「マシンがとても良かった。セットアップが僕らは良いということだろう。このエンジンが予選で使えていたら良かった」と語った。ホンダのレース用エンジンの性能が上がっているようだ。

 佐藤琢磨は、ドラフティング利用で4番手につけた。トラフィックをうまく使ってのラップだった。「マシンはバランスが良かった。でも、更に良くして決勝に臨みたい」と琢磨は話していた。「シボレー勢に追いついて行くことはできていた。しかし、ドラフティングから抜けて横に並んでもオーバーテイクまで至らなかった」と語る。

 今日は32台が走った。1台走行しなかったのは、アナ・ベアトリス(アンドレッティ・オートスポーツ)。今朝、エンジン回りにトラブルが発覚したためだった。走行を断念し、彼らは新エンジンへの積み替え作業を始めた。

 カーブデーを終え第96回インディアナポリス500マイルレースの決勝は、いよいよ27日に迎える。

2012 Indy 500 Final practice

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