今週末に開催されるJAF Grand Prix FUJI SPRINT CUP明け、11月19日〜20日に富士スピードウェイでフォーミュラ・ニッポンの第3回公式合同テストが行われる。その参加者はすでに発表されたが、中でも注目すべきドライバーのひとりとも言えるのが、PETRONAS TOM'Sの1号車をドライブするジェームス・ロシターだ。さっそく御殿場入りしたロシターに話を聞いた。
イギリス人のロシターは、ホンダF1やスーパーアグリF1でテストドライバーを務めた経験をもつ。今季はWEC世界耐久選手権のLMP2クラスでローラ・ロータスを走らせていただけでなく、夏休み後はF1フォース・インディアのために、マシン開発の仕事を行ってきた。
そんなロシターをPETRONAS TOM'Sに紹介したのは、7年間チームのエースを務めてきたアンドレ・ロッテラー。そこからトムス舘信秀代表とのミーティングを経て、今回のテストドライブが実現したという。
来週明けに迫ったフォーミュラ・ニッポンテストに向けて、ロシターは14日に早くもトムスに登場。テストのためにシート合わせを行った。昨日空港に到着した後、バスで御殿場まで来てホテルに一泊したというロシターは、トムスの関係者にピックアップされて、朝からファクトリーへ。そこで発泡のシートを作り、午後までその確認作業を行った。
ヘルメットに無線を取り付けるなど、着々と準備を進めていたロシターに今回のテストでの目標を尋ねると、「僕の今の夢は、プロフェッショナルなレーシングドライバーになることなんだ。たぶんF1のテストドライバーの中でも、僕ほど経験があるドライバーは僕も含めて2~3人しかいない。だからその経験を生かしたいと思うし、今回のテストでもチームのテストメニューをこなすと同時に、マシンの開発に少しでも貢献できればって思う」と意気込みを語る。
「もちろんその上で、最後には好タイムを出せればいいよね。まだドライブしていないけど、フォーミュラ・ニッポンのレースは見たことがあるし、今日クルマを見たら、すごくカッコいいし速そうだと思った。シングルシーターのシリーズ戦からはしばらく離れていたけど、僕はシミュレーターとかテスト以上にレースをしてアドレナリンを感じるのが好きだし、今回のテストがいいきっかけになればいいなって思っているよ」
今回のフォーミュラ・ニッポンテストでDOCOMO DANDELIONに搭乗するジャン-カール・ベルネイやその他外国人ドライバー、そして平川亮をはじめとする日本の新鋭たちとともに、ロシターが来週のテストでどんな走りを見せるか注目だ。
