7日、F1ジャーナリストの今宮純氏が開催するトークイベント『フェラーリ“ハミーとロブ”のF1チャリティトークショー』が、東京・渋谷のカフェダイニング『M-SPO』で行われ、フェラーリでタイヤエンジニアを務める浜島裕英氏と、フェリペ・マッサの担当エンジニアを務めるロブ・スメドレーが登場した。今宮氏は韓国からのフライトの関係で不参加となったが、“川井ちゃん”こと川井一仁氏が司会を担当した。
今回のイベントは、2007年に幼い娘を亡くして以来、流産や死産などの“誕生死”で子どもを失った家族をサポートする慈善団体『SANDS』を支援しているスメドレーの、支援への理解を日本でも広めたいという思いから実現したもの。トークショーに加え、貴重なF1グッズ満載のチャリティオークションが行われた。
会場には、募集人数を大きく超える120名以上のファンが詰めかけ、19時よりトークショーがスタート。参加者からの質問を受け付けるQ&A形式でトークが展開された。
その中でマッサのことを尋ねられたスメドレーは、マッサについて「弟のような存在だよ」と述べ、「フェリペはフェラーリを去ることになってしまったけど、強いチームへ行けるのを力強くサポートしたいと思っている」と語った。
ウイリアムズ入りも囁かれる自身の来季については、「フェラーリからのオファーを見てから決める」と述べている。
また、浜島氏には、タイヤ関連の質問が集中。来季のマシン開発について、タイヤ面から決まっていく部分もあるのかと問われた浜島氏は次のように答えている。
「タイヤ面からは決まりませんでした。設計してるロリー・バーンらがどうしたいかを聞いてピレリへ伝えることはできますが、タイヤがこうだからクルマをこうしてくれというのは難しいですね」
「ただ、来年のエンジンはこういう風になるから、タイヤから見てクルマをこうした方が良いというのはロリーと話したりはしますよ」
イベント後半に行われたチャリティオークションでは、マッサやフェルナンド・アロンソのサイン入りパーソナルキャップをはじめ、マッサがレースで着用していたアンダーウェアなどレアな品も含む計21点が出品。フェラーリのグッズ以外では、韓国GPの表彰台でセバスチャン・ベッテルが着用したピレリのキャップも登場し、客席は盛り上がりを見せた。
そんな中、最高額となったのはマッサが韓国GPで使用したレーシンググローブ。競り合いの末、なんと7万1000円で落札された。このオークションの落札総額は57万円に上り、全額がスメドレーからSANDSに寄付されることとなっている。
イベントの最後には、浜島氏、スメドレー、川井ちゃんによるサイン会も実施。サインをする傍ら記念撮影にも気軽に応じ、集まったファンを喜ばせていた。