2015 SUPER GT Race Report ZENT CERUMO RC F #38 立川祐路/石浦宏明
第6戦 スポーツランド SUGO SUGO GT 300km RACE
◆9月20日(日) Race
決勝総合結果10位
決勝 天候:晴れ |コース状況:ドライ
連続表彰台という良い流れを味方に、みちのく菅生での第6戦に臨んだ LEXUS TEAM ZENT CERUMO だったが、鈴鹿大会から科せられた燃料リストリクターに加え、ウェイトハンデが増えたことにより、13番手と想像以上に苦しいポジションで土曜の公式予選を終えることとなった。しかしながら、予選では#38 ZENT CERUMO RC F のセットアップも良い方向に行っており、決勝での追い上げを誓ってチームはサーキットを後にした。
迎えた決勝日の朝は、やや雲が多かったものの雨の気配はなく、まずまずのドライコンディション。決勝へのさらなる準備を整えるべく、#38 ZENT CERUMO RC F は午前 9 時からのフリー走行に臨んだ。走行開始と同時にピットを離れた#38 ZENT CERUMO SC430。立川のドライブでコースインした#38 ZENT CERUMO RC F は、まずはアウト&インでピットへ。ところがその直後、午前9時04分にコース上に落下物があたためにセッションは早々に赤旗中断となってしまう。立川は、午前9時09分の再開後、再びピットを離れると徐々にペースを上げつつ連続周回。4周目に1分16秒514を刻むと、さらに翌周 1分13秒919にタイムアップし、その段階での4番手に浮上する。
10周を刻んだ立川は、午前9時22分にピットイン。ここで石浦にドライバー交代し、#38 ZENT CERUMO RC Fは再び残り6分となったコース上へと戻って行く。石浦は最初の計測ラップを1分17秒170とすると、混み合うコース上でGT300をかき分けつつ午前9時30分のチェッカーまで周回し、1分15秒846 までタイムを上げてピットインし、結局このセッションで#38 ZENT CERUMO RC F は 5番手とまずまずのポジションにつける。
LEXUS TEAM ZENT CERUMO は決勝に向け、このフリー走行で充分な手応えを得ることとなった。ピットウォークなどを経た午後零時50分、上空に青空が広がる中で決勝前の8分間のウォームアップがスター
ト。#38 ZENT CERUMO RC F は、スタートドライバーを務める立川が乗り込んで最終確認を行ったが、ここでは1分15秒040を刻んで9番手に。そしていよいよ LEXUS TEAM ZENT CERUMO は81周の決勝レースに臨んだ。11番グリッドの#36 PETRONAS TOM’S RC F がトラブルのためにピットスタートとなる波乱が起こる中、午後2時ちょうどに宮城県警の白バイ、パトカーに先導されてパレードラップがスタート。1 周の後、さらにセーフティーカーが先導するローリングラップが始まる。13 番グリッドと後方からの追い上げを期して、コクピットの立川もタイヤを温めつつ隊列の中でスタートの時を待つ。そして午後2時05分、いよいよ正式な決勝レースがスタートした。
#36 PETRONAS TOM’S RC Fがピットスタートとなり、実質的に 12 番手でスタートすることとなった#38 ZENT CERUMO RC F。気温 26℃、路面温度 38℃となる中、まずはポジションキープで#1 MOTUL AUTECH GT-Rの背後でオープニングラップを終えた立川は、早々に1分15秒029、1分15秒066と15秒フラットの好タイムを刻みつつ、コンマ数秒差で#1 MOTUL AUTECH GT-Rを追走していく。
しかし、背後からストレートの速い#39 DENSO KOBELCO SARD RC F が迫り、拮抗した攻防の中、10周目には先行を許してしまい、#38 ZENT CERUMO RC F は13番手に後退するが、13周目のレインボーコーナー立ち上がりでアウトにはらんだ#39 DENSO KOBELCO SARD RC F が失速するところを逃さず、立川は再び12番手に再浮上。#1 MOTUL AUTECH GT-R にかわされた#17 KEIHIN NSX CONCEPT-GT を追いつめて行くことに。
ところが#64 Epson NSX CONCEPT-GT がトラブルで後退、11 番手とした立川だったが、前の#17 KEIHIN NSX CONCEPT-GT と、再び追い上げて来た#39 DENSO KOBELCO SARD RC F との三つ巴の攻防の中で、26周目のバックストレッチで斜め後方から接近した#39 DENSO KOBELCO SARD RC F をけん制しようとした際、#39 DENSO KOBELCO SARD RC F がグリーンにはみ出すこととなり、スピンしてクラッシュしてしまう。
このアクシデントによりセーフティーカーが導入されたが、このセーフティーカーラン中の 31 周目、ピットレーンがオープンしたところで GT500 は 14 台ものマシンが一気にピットへ飛び込むことに。LEXUS TEAM ZENT CERUMO もこのタイミングで立川をピットへ呼び寄せ、石浦へとステアリングを委ねることとなったが、このピットストップの際にタイヤかすか何かがくすぶって煙が出たことで、ピットアウトしようとした石浦はオフィシャルに制止されてしまう。このとき、不運にもエンジンがストップしてしまい、再始動のために時間をロスした#38 ZENT CERUMO RC F は、さらに狭い菅生のピットロードで相次いでピットアウトしようとした GT マシン達が交錯しファストレーンがせき止められたことでコースイン出来ず、結果的にほぼ周回遅れとなってしまう。
予想外の混乱の中、大きく後れをとった#38 ZENT CERUMO RC F だが、コースインした石浦は徐々にペースを上げて行くと、40 周目には 1分14秒578 というその時点でのファステストラップを刻むなど、諦めずに前を追って行く。だが、#39 DENSO KOBELCO SARD RC F をスピンアウトさせたということで、 #38 ZENT CERUMO RC F には 50 周目にドライブスルーペナルティーが科せられてしまい、これを消化したことで、さらに前とのギャップが開いてしまう。
ポジション的には12番手ながら、周回遅れとなった#38 ZENT CERUMO RC F だったが、チーム全体での諦めないという思いが通じたか、混戦の中で同様にペナルティーを受けるマシンや、トラブルで後退するマシンが続出。これによって71周目に11番手に浮上した石浦は、ラスト5周となった76周目にさらにひとつポジションを上げ、なんとかポイント圏内となる10番手に浮上を果たす。
こうして波乱続きの展開の中、上位進出こそ果たせなかった#38 ZENT CERUMO RC F だったが、なんとか10位でフィニッシュ。タイトル争いが混戦もようとなる中、貴重な1ポイントを加算することとなった。
ドライバー/立川 祐路
「スタートして序盤から後方の集団の中では思ったほどは楽には戦えませんでしたね。ペース自体はこちらの方が速いのですが、いかんせんストレートが伸びずに前に出られなくて。シリーズのことを考えると、あまり無理も出来なくて我慢の展開でしたが、その混戦の中でアクシデントがあって……。斜め後方から来ている 39号車がはっきりとは見えていなくて、気づいてけん制しようとした際のことで、接触はしていないと思うのですが、残念なアクシデントになってしまいました。そのほか、ピットでもいろいろありましたし、全体として噛み合わないレースになりましたが、他でも同様にいろいろあってまだまだタイトル争いの可能性のある位置でオートポリスに向かいます。まだ今季僕たちは勝っていないので、そこで勝ちに行きたいですね」
ドライバー/石浦 宏明
「立川さんから引き継いでピットアウトしようとしたのですが、煙が出たことでオフィシャルにピットアウトを止められて。それで出ようとしたところで止まったら、エンジンもストンと止まってしまって。その結果、周回遅れになってしまったのですが、その後のペース自体は悪くなかったですし、2位を走っている#46 S Road MOLA GT-R の背後で同じペースで周回出来ていたのでクルマの仕上がりとしては悪くなかったと思います。その上で 1 ポイントとはいえポイントを獲得出来たので、いろいろなことがあった中で諦めずに最後まで出来る限りのことをした甲斐があったなと思います。この1ポイントが終盤のタイトル争いで効いてくるかもしれませんし、ハンデ的に次のオートポリスで上位を狙える可能性も充分にあると考えていますので、次のオートポリスでも頑張ります」
監督/高木虎之介
「スタートしてから苦しい展開の中で頑張っていたのですが、なかなか前に出られず 12〜13 番手辺りを走っていた訳ですから、いろいろあったとはいえ、結果として10位で1ポイントを加算できたということは悪い結果ではなかったように思いますし、粘った甲斐があったなと。ただ、ピットではなぜ煙が出たのか、まだはっきりとは分かりませんが、タイヤかすか何かだと思います。あのアクシデントでピット作業に手間取ってしまい、挙げ句の果てにピットアウト出来なくてラップダウンになってしまいましたし……。残念ですが、まだタイトル争いの可能性は残されていますから、残り 2 戦も粘り強く戦いたいと思います」
