コース状況の安全不安に加え、週末の天候も怪しくなってきた韓国GP。興行的にも観戦チケットの低調なセールスが伝えられている。
タイのバンコクポストによれば、月曜までに販売されたレースウイークのチケットはわずか6〜7万枚とされており、ネーミングスポンサーも不足している状況だという。12万人の収容能力がある韓国国際サーキットには、完成までに2億7500万ドル(約220億円)が投じられてきた。
地元のタクシー運転手も次のように不満をもらしている。
「このイベントが地域の発展と国家のイメージを押し上げることは間違いないと思う。しかし、地方の多くの人々は無関心のように見えるよ」
さらに、モクポ近郊にあるレストランのオーナーも、「トラックは数ヶ月前に完成していなければなりませんが、私たちは政府の完全なサポートが行われていなかったと信じています。釜山のような他の地域なら状況は異なっていたでしょう」
こうした状況に対し、組織委員会のディレクターは「率直に言って、我々にはF1へデビューするための充分な用意ができていなかった」とコメント。1988年のオリンピック、02年のサッカーW杯と比べ、F1が公共からそのように広く認識されるのは難しいとも語っている。
その一方で、KAVOのスポークスマンは、この先数年は経済的な問題からは避けられないことを認めてはいるものの、先行きに関しては楽観的な考えを示している。
「すべてが良い状態ではないが、私たちはそれほど心配していないーーレース契約のある今後7年では、1兆8000億ウォン(約1300億円)の経済的利益がもたらされると予測されています」