IMSAウェザーテック・スポーツカー・チャンピオンシップ(WSCC)は7月9日、第7戦モスポートが行われ、ウェーレン・エンジニアリング・レーシングの31号車キャデラックDPi-V.R(デーン・キャメロン/エリック・カラン)が総合優勝。2017年シーズン初優勝を挙げた。
シリーズ唯一の国外戦となる第7戦は、カナダ・ボーマンビルのカナディアンタイヤ・モータースポーツ・パークを舞台に、2時間40分のセミ耐久レースフォーマットで行われた。
現地12時05分に決勝がスタートすると、前日の予選でポールポジションを奪ったウェイン・テイラー・レーシングの10号車キャデラックDPi-V.Rと、2番手につけたJDC-ミラー・モータースポーツの85号車オレカ07・ギブソンの2台が3番手以下を引き離しながら僅差のマッチバトルを展開していく。
スタートから1時間、10号車キャデラックは最終コーナーでGTLMクラスに詰まったタイミングを突かれ85号車オレカに先行を許すが、同時に入った2回目のルーティン・ピットインのタイミングで再逆転に成功。しかしコース復帰から約15分後、ペースで勝る85号車オレカにふたたび逆転されてしまう。
レース中盤、エクストリーム・スピード・モータースポーツ(ESM)の22号車ニッサンDPiがトラブルでストップしたため、この日はじめてのフルコースイエロー・コーション(FCY)が導入さると、時を同じくして大粒の雨がコースを濡らし始める。
このタイミングでPクラスの全車がピットイン。多くのチームがスリックタイヤからウエットタイヤへとスイッチするなか、2番手となった10号車キャデラックは、路面がすぐに乾くと判断し、スリックからスリックに交換してコースに復帰した。
また31号車キャデラック、マスタング・サンプリング・レーシングの5号車キャデラックDPi-V.Rも一度はウエットタイヤでコースに出たものの、すぐにピットに戻り、再度スリックタイヤに交換している。
フィニッシュまで40分、レースがリスタートされるとスリックタイヤを履く10号車キャデラックはグリップが得られず4番手まで後退。しかし、すでに雨は止みコース上には陽射しが照っていた。
リスタートから10分、コースのレーシングライン上は次第に乾き、ウエットタイヤ装着車のタイムをスリック装着組が上回っていく。これを見て総合首位を走る85号車オレカ、2番手のESM2号車ニッサンDPi、3番手につけるマツダ・モータースポーツの55号車RT24-Pが緊急ピットイン。タイヤをスリックに交換しコースに復帰する。