ル・マン/WEC ニュース

投稿日: 2021.02.23 22:01

D’station Racing 2021アジアン・ル・マン・シリーズ第2ラウンドアブダビ レースレポート


ル・マン/WEC | D’station Racing 2021アジアン・ル・マン・シリーズ第2ラウンドアブダビ レースレポート

D’station Racing

Race Report – 2021.02.23

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2021 Asian Le Mans Series
Round 3 / 4 Yas Marina Circuit (UAE)

Round.3:FEB.19 Qualify :13th / Race:7th
Round.4:FEB.20 Qualify :12nd / Race:7th

強豪と互角の戦い。2戦連続入賞でアブダビ戦を終える

 ドバイ・オートドロームで開催された第1戦/第2戦から、わずかなインターバルの間に陸路での移動やPCR検査等の手続きを経て、迎えた2021年アジアン・ル・マン・シリーズの第3戦/第4戦の舞台はアブダビのヤス・マリーナ・サーキット。F1も開催される近代的なテクニカルコースで、ドバイで発見されたシャシーのクラック等の補修等のマシン調整を行いながら、2月17日(水)からのプライベートテストとフリープラクティスに臨み、ドバイから課題となっていたアンダーステア対策を中心に、セットアップに積極的に取り組むと、これが功を奏し、プラクティス2回目では3番手につけてみせた。

 ただ、クラックがある状態では一発の“瞬発力”ではやはりライバルに分がある状態。19日(金)に行われた予選にはセクター1で速さをみせていたトム・ギャンブルが臨んだが、ライバルのワークスドライバーたちがスピードをみせ、第3戦の予選は2分08秒224で13番手に。第4戦は2分08秒307で12番手という結果に。それでも第1戦/第2戦よりも前のグリッドにつけた。

 このアブダビラウンドでは、午前に行われた予選に続き、慌ただしく19日(金)現地時間16時に第1戦を迎えた。D’station Racingは、この第3戦もスタートドライバーにチームオーナーでもある星野敏を据えた。第1戦/第2戦の結果を経てプロドライバーをスターターにするチームも多かったが、迎えた第3戦のスタートで星野は混戦のなかを冷静に対処。すぐにセーフティカーが導入される展開のなか、最低乗車規定時間をきっちりと走り23周目にピットインを行った。

 今回は第2スティントを藤井誠暢が担当することになるが、このタイミングで最低乗車時間の縛りがないゴールドの藤井がドライブしたことで後に戦略の幅を広げることになる。さらに、ここで藤井はアンダーステアの症状を感じ取り、ピットと頻繁に交信しながら54周目までスティントをこなすと、ピットインしギャンブルに交代した。

 ここでチームはリヤのアンチロールバーを急遽調整するが、これが効きギャンブルは好調に第3スティントをこなしていく。そして82周目、コース上のデブリによりフルコースイエローが導入されるが、この絶好機にピットイン。大きく順位を上げ、最終的に7位でフィニッシュした。

 星野、藤井の冷静な走りとギャンブルのスピードが繋がり得たシングルフィニッシュ。これがチームを大いに勇気づけた。明けた20日(土)の第4戦では、星野がふたたびスタートを務めると、9番手を着実に走行していく。周囲はゴールド/プラチナのドライバーばかりだが、ブロンズでは上位だ。そんななか、序盤からアクシデントも発生。11コーナーで2台のフェラーリが接触し、セーフティカーが導入された。

 そんな展開のなか、星野は落ち着いて一度給油のためにピットイン。23周までこなすと、ふたたびピットに戻り、藤井誠暢に交代。2分10〜11秒台の安定したラップを刻むと、55周目までしっかりと繋ぎ、ふたたびピットへ。第3〜第4スティントをトム・ギャンブルに託した。

 ギャンブルはコースに戻ると、11番手から追い上げをはかる。85周目、4回目のピットストップを行い、給油のみを実施。この作業時間の短縮が功を奏し、7番手へと順位を上げた。

 チェッカーに向けてギャンブルは、タイヤマネージメントを行いながら安定したラップを刻み、現地時間20時10分、2週間4レースの冒険を締めくくるチェッカーを受けた。結果は7位。2戦連続の入賞を果たした。

 シャシークラックの問題を抱えながら、試行錯誤で戦いきったD’station Racingのスタッフ、アストン・マーティン・レーシングから合流した2名のスタッフが一致団結し、欧州のトップレベルのチームと戦うなかで、多くの収穫を得た2週間となった。この経験は、今後のD’station Racingの活動に確実に活かされていくはずだ。

D’station Racingの77号車アストンマーティン・バンテージAMR GT3
D’station Racingの77号車アストンマーティン・バンテージAMR GT3

D’station Racingの77号車アストンマーティン・バンテージAMR GT3
D’station Racingの77号車アストンマーティン・バンテージAMR GT3

COMMENTS:

Team Director:Ben BOURDAIRE
アブダビでの第3戦/第4戦について関して言えば、今回もレベルが非常に高いものだった。そんな状況で今回もスタートドライバーを務めたホシノさんは非常にクールな走りをみせてくれた。トラフィックのなかで冷静に走った第3戦、ハードな状況だった第4戦ともに良かったと思うよ。それにフジイさんもトムも、すごくレベルが高いなかで素晴らしい仕事をしてくれた。それにチームも本当に誇りに思っている。ストラテジーも完璧だったと思うよ。両戦での7位という結果は、勝利にふさわしいものだ。なぜなら、第3戦ではAFコルセ、第4戦ではガレージ59を2台と、世界でもベストなチームを下したんだからね。完璧な仕事をしたし、チームみんなにおめでとうと言いたいね。

Engineer, Technical Director:Ryo HIRANO
ドバイでの第1戦/第2戦では、セットアップの面では負けていない手ごたえはありましたが、レースストラテジーが世界の強豪たちは“強い”印象でした。今回のアブダビでの第3戦、第4戦も、やはり自分たちのセットアップは負けてはいないなという手ごたえが得られました。また、レースストラテジーの面でもFCYの状況での戦略変更などで順位を上げることができましたし、我々D’station Racingが世界に出て戦える自信がつきました。約2週間で4戦、4時間レースを2カ所のサーキットでの開催と、とてもしびれる状況のなかで、メカニック、ドライバー、どちらもミスなく全レースで完走できたことはとても良いことで、チーム全員の自信につながったと思っています。

Driver:Satoshi HOSHINO
ドバイから連続してのアブダビラウンドでしたが、第3戦、第4戦とも7位に入賞することができました。2戦ともドバイ以上のリザルトを残せたことをうれしく思っています。やはり今回は、チーム全体のレベルが上がったこと、ドライバー、スタッフすべての頑張りが結果に結びついたのではないでしょうか。またアストンマーティン勢のなかでも、第3戦が2番手、第4戦が3番手と、ヨーロッパで実績あるチームに割って入ることができたので、良い成績だったと思います。個人的には、今回の2戦含めスタートドライバーをシリーズの全4戦でこなし、ミスなく自分の仕事をしっかりできたと満足しています。この経験を4月から始まるWECに活かしていきたいと思います。

Driver:Tomonobu FUJII
第3戦、第4戦とも7位で入賞することができました。戦略の面でチームがすごく良いストラテジーを作ってくれて、このアジアン・ル・マンのフォーマットに対応する難しい戦略に柔軟に対応してくれたおかげだと思っています。クルマもドバイラウンドに続きセットアップも進みましたが、また課題もありました。もちろんそれは解決できるもので、十分ヨーロッパの強豪と同等に戦える証明にもなったと思います。チームとしても良い経験ができましたし、ドライバーとしても欧州のトップドライバーたちとたくさんのバトルをして楽しむことができました。海外ならではの独特の雰囲気のなかで得られるものもたくさんありましたし、今後のWECの活動に繋げたいと思います。

Driver:Tom GAMBLE
今回のアブダビでの週末も素晴らしいものになったと思う。クルマはドバイラウンドに比べても進歩していて、パフォーマンスは素晴らしかったよ。バランスも良かったね。第3戦でも第4戦でもトップ10圏内で戦うことができたし、スタートポジションから順位を上げることができた。ストラテジーも良かったと思うね。良いレースができたよ。それは第3戦でも第4戦でも同様だった。それと、今回のアブダビラウンドでは、僕が予選アタック、それに決勝でもダブルスティントを任されたんだ。どちらもすごくエンジョイすることができたし、そんな大切な役割を任せてくれたD’station Racingのチームのみんな、ホシノさん、フジイさんに感謝しているんだ。また一緒に戦いたいね。

星野敏と藤井誠暢、平野亮エンジニア
星野敏と藤井誠暢、平野亮エンジニア


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