レースを愛してやまないファンの方々へ
autosport web Premiumが登場。

詳細を見る

ル・マン/WEC ニュース

投稿日: 2021.08.05 10:57
更新日: 2021.08.05 10:58

ル・マン24時間テストデー向けBoPが発表。アルピーヌA480のスティントあたり最大エネルギー量が削減

レースを愛してやまないファンの方々へ
autosport web Premiumが登場。

詳細を見る


ル・マン/WEC | ル・マン24時間テストデー向けBoPが発表。アルピーヌA480のスティントあたり最大エネルギー量が削減

 FIAのWEC(世界耐久選手権)コミッティーは8月4日付で発行したブルテンで、8月15日にフランス・サルト県のル・マン24時間サーキット(通称サルト・サーキット)で行なわれるWEC第4戦/第89回ル・マン24時間レースのテストデーのセッション向けのBoP(性能調整)を明らかにした。

 新型コロナウイルスのパンデミックを受け9月開催となった昨年のル・マンでは、テストデーがキャンセルされていたが、2021年はレース前週の日曜に計9時間のセッションが設けられる。

 発表されたテストデー向けBoPのハイパーカークラスでは、オレカ製ノンハイブリッドLMP1マシンで参戦するアルピーヌ・エルフ・マットミュートのアルピーヌA480・ギブソンが、1スティントあたりの最大エネルギー量に関して、前戦からの変更を受けている。

 第3戦モンツァのBoPでは918MJだったA480の1スティントあたり最大エネルギー量は、テストデーでは74MJ削減されて844MJとなる。

 トヨタGAZOO RacingのGR010ハイブリッド、グリッケンハウス・レーシングのグリッケンハウス007 LMHでは変更がなく、それぞれ962MJ、965MJとなっている。最低車重やパワーレベルは、3車種ともモンツァから変更がない。

 アルピーヌA480の最大エネルギー量変更について、その理由は明らかになっていない。今季これまでのWECのレースでは、トヨタGR010ハイブリッドに匹敵するラップタイムを見せる場面もあったものの、1スティントの周回数が少ないアルピーヌA480は、ピット回数の面でトヨタに対し不利な立場にあった。

 2位となった第3戦モンツァのレースについて、36号車アルピーヌA480のマシュー・バキシビエールは、BoP変更を睨んだ“駆け引き”はしなかったとレース後に語っていた。

 なお、テストデー後、レースウイークに向けてはさらなるBoP変更の可能性が残されている。

WEC第3戦モンツァと同様のBoPでル・マンのテストデーに臨むトヨタGAZOO RacingのGR010ハイブリッド
WEC第3戦モンツァと同様のBoPでル・マンのテストデーに臨むトヨタGAZOO RacingのGR010ハイブリッド

 LMGTEプロクラスのBoPは、ル・マンでのイベントごとに計算される。すなわち、WECの他のシリーズ戦で導入されているオートマチックBoPの対象外となる。

 昨年のル・マンでのレースと比較すると、フェラーリ488 GTE Evoは最低重量が10kg削減されて1269kgに。また最大搭載燃料量もターボブーストレベルの上昇に伴って5リットル増加の94リットルとなっている。

 ポルシェ911 RSR-19では重量が1kg削減され1285kg、最大搭載燃料量が1リットル増加の99リットル、エンジンの吸気リストリクター径は0.7mm拡大されて30.7mm(×2)となっている。

 スポット参戦するシボレー・コルベットC8.Rは最低重量1276kg、最大搭載燃料量99リットル、リストリクター径は42.7mm(×1)という状態でテストデーの走行がスタートする。

 LMGTEアマクラスにおいて、WECのシリーズ戦で採用されている、直近のレースでの成績とランキングから計上される車両ごとに個別の『サクセスウエイト』は、ル・マンでは用いられない。

 最低重量と最大搭載燃料量は、フェラーリが1279kg/91リットル、ポルシェが1295kg/96リットル、そしてアストンマーティン・バンテージAMRが1257kg/93リットルとなっており、この数値がLMGTEアマクラスに参戦する全チームで採用される。

WEC第3戦モンツァ、LMGTEクラスのスタートシーン
WEC第3戦モンツァ、LMGTEクラスのスタートシーン


この記事は国内独占契約により 提供の情報をもとに作成しています

関連のニュース

ル・マン/WEC レース結果