3月12日、アメリカ・セブリングでの公式テスト“プロローグ”により開始された、WEC世界耐久選手権の2022シーズン。スポーツカー世界最高峰の舞台では、さまざまな情報がうごめいている。
ここではセブリングのパドックから、テストに関する最新状況や、シリーズの未来に向けた噂など、米スポーツカー専門サイト『Sportscar365』の取材による情報をまとめてお届けする。
■エントリー追加・変更情報まとめ
3月9日に更新されたWEC第1戦のエントリーリストでTBA(未定)となっていた何名かのドライバーが、プロローグを迎えるにあたって決定したほか、テストにのみ4人目のドライバーを登録したチームがふたつある。
まず、LMGTEアマクラスのチーム・プロジェクト1、46号車ポルシェ911 RSR-19の3人目のドライバーとして、ミシュラン・ル・マン・カップGT3王者のニキ・ルートウィラーが決定した。ルートウィラーはマッテオ・カイローリ、ミケル・ペダーセンとトリオを結成する。ルートウィラーはWECへのフルシーズン参戦は初となるが、2016年にはル・マン24時間に参戦している。
同じくLMGTEアマクラスのノースウエストAMR98号車アストンマーティン・バンテージAMRでは、第1戦向けのエントリーリストに記載されていたポール・ダラ・ラナ、ニッキー・ティームに加え、デビッド・ピタードとエンリケ・チャベスの名が記され、4名でプロローグテストに臨むことになった。
このほか、LMGTEアマクラスではデンプシー・プロトン・レーシングが、ミモ・ギドリーを、プロローグでの4人目のドライバーに登録した。1月、IMSAプロトタイプ・チャレンジのデイトナ戦でポールポジションを獲得しているギドリーは、今年のル・マン24時間でプロトンが走らせるウェザーテック・レーシングのポルシェのシート獲得に向けた評価段階にあるものと考えられる。
■アウディに続き、ランボルギーニもLMDhプログラムを保留?
ランボルギーニがLMDhに関する発表を保留しているという噂が、セブリングのパドックを駆け巡っている。ランボルギーニは過去数週の間に、LMDhプログラムの最終決定を下す予定だったと理解されている。
ランボルギーニがLMDh規定にコミットした場合、そのデビューは2024年となり、WECおよびIMSAウェザーテック・スポーツカー選手権の双方に参戦するプログラムとなる可能性がある。
先日、F1参戦を狙うアウディがLMDhプログラムを一時中断したことが明らかとなったが、複数の情報筋は、このプログラムは完全に中止される可能性が高いことを示唆している。