レースを愛してやまないファンの方々へ
autosport web Premiumが登場。

詳細を見る

ル・マン/WEC ニュース

投稿日: 2022.07.11 10:25
更新日: 2022.07.11 10:27

プジョー9X8を襲った複数のトラブル。94号車は実戦で初出現した“デブリ”でオーバーヒートか/第4戦モンツァ

レースを愛してやまないファンの方々へ
autosport web Premiumが登場。

詳細を見る


ル・マン/WEC | プジョー9X8を襲った複数のトラブル。94号車は実戦で初出現した“デブリ”でオーバーヒートか/第4戦モンツァ

 イタリアのモンツァで行われたWEC世界耐久選手権第4戦でレースデビューを飾った、プジョーの新型ル・マン・ハイパーカー(LMH)、『プジョー9X8』。プジョーのテクニカルディレクターは、複数のトラブルに見舞われたデビュー戦について「多くのことを学んだ」と総括している。

 7月10日に行われた6時間の決勝レースで、プジョーの2台はともに多くのトラブルを抱え、たびたびガレージに入ることとなった。グスタボ・メネゼス/ジェームス・ロシター/ロイック・デュバル組94号車のみが、25周おくれの総合33位でチェッカーを受けることができた。

 また、予選でストップし赤旗の原因となり、最後尾からスタートしたミケル・イェンセン/ポール・ディ・レスタ/ジャン・エリック・ベルニュの93号車は、序盤に発生した複数のテクニカルトラブルにより、リタイアとなっている。

 このように決勝は難しいものとなってしまったが、テクニカル・ディレクターのオリビエ・ジャンソニーは、激しい競争のなかでハイブリッド・プロトタイプ車両について可能な限り学ぶという目的について「ミッションを達成した」と述べている。

「我々にとっては、とてもハードなレースだった」とジャンソニー。

「学ぶために、我々はここへ来た。そして、我々は多くを学んだ。スタートから、いや、昨日の夕方の予選から大変だった。93号車は、最初から技術的な問題を抱えていたんだ」

「94号車については、少なくとも最初の2時間はかなりいいレースをしていた。その後、我々にとっては最悪のタイミングでセーフティカーが導入され、そこでトラブルが発生した」

「全体的に見れば、パフォーマンスはそこそこだったと思う。何度かいいラップタイムも刻めたので、それには満足している」

「学ぶべきことがたくさんあるのは分かっていたし、それはとても明確だった。ともかく我々はここへ来て学ぶという、その目標を達成したのだ」

モンツァでは複数のトラブルを抱え、リタイアに終わった93号車プジョー9X8
モンツァでは複数のトラブルを抱え、リタイアに終わった93号車プジョー9X8

 ジャンソニーによれば、93号車にはいくつかの問題が「同時に」発生したため、ミケル・イェンセンが開始20分という序盤にアスカリシケインの出口でストップした原因を正確に定義することは難しい、という。その際、イェンセンはパワーロスを訴えていた。

 プジョーは起きたことの全容がまだつかめていないとし、「クルマのシステム全体に問題がある」との一般的な見方を、ジャンソニーは示している。

 この93号車のトラブルに関してステランティスのモータースポーツ・ディレクターであるジャン・マルク・フィノーは、レース中のTVインタビューで2.6リッターV6エンジンのターボブースト圧に関係していると述べていたが、ジャンソニーはこれを「複数の問題のうちのひとつ」と表現している。

「それ自体が問題なのか、別の問題の結果がそうなって表れたのかは分からない」というのが、ジャンソニーのレビューだった。

■次のページへ:実戦で初体験したトラフィック、そしてデブリ


この記事は国内独占契約により 提供の情報をもとに作成しています

関連のニュース