Tomoyuki Mizuno/AUTOSPORTweb

「天候も雨が降るかもしれなかったので、チームもギリギリまで2ストップをするのか迷っていたと思うんですけど、最後、ピットから離れてグリッドに向かうときにはガソリンの量を決めなければいけないので、その時に決まりました」と、その経緯を話す塚越。

 15番手スタートから、入賞までのあと一歩の9位でレースを終えたが、塚越はこの順位以上に、大きな存在感と、2スペックタイヤの可能性を示すことができた。

 金石勝智監督も、塚越のスタートの失敗よりも、その後のアグレッシブな走りを褒め称える。

「レース的には楽しんでいるだけじゃダメなんですけど、楽しいレースをお見せすることができたので、作戦も良かったのかなと。あの予選順位(15番手)からだと、何かしないと他と一緒のパターンで数珠つなぎの展開で終わってしまって、先がない。というところで、広大が2ストップで行きたいと」

「今回の2スペックのタイヤはソフトタイヤがきちんとタイム差があるので、戦略の幅が広がりますよね。もてぎであんなに抜けるんだって、多くの方に言ってもらえました。次はきちんと前からスタートして、面白いレースをしたいと思います」と、金石監督。

 塚越も、自分の決断を後押ししたチームに感謝を述べる。

「チームのみんなからはストールしたのは残念だけど、すごくレースが楽しかったと言ってもらえました。抜けなかったらこの作戦は終わりなので、そこは自分を信じてくれて、本当、田坂さんとチームが思い切ってこの戦略と採ってくれたお陰だと思います。このいい流れを次のオートポリスにもつなげていきたいと思います」

 今シーズンは昨年の2台体制から1台となり、チーム体制も変わったリアル・レーシング。開幕戦で6位になって以来、ここ2戦は惜しい展開が続いていたが、今回のもてぎ戦は今後の躍進のきっかけになりそうな印象的なレースとなった。

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