更新日: 2016.05.30 21:48
大祐が鈴鹿のSFレコード更新も上位は超接戦
15日に鈴鹿サーキットで行われた全日本スーパーフォーミュラ選手権の第1回公式合同テスト2日目は、午後のセッションでコースレコード(スーパーフォーミュラ)を塗り替えた中嶋大祐(NAKAJIMA RACING)が総合首位につけた。
朝に引き続き晴天に包まれるも、スプーン側から強い追い風が吹きつけるコンディションとなった午後のセッションは、当初予定されていた13時から15時までのスケジュールが30分ほど延長され、15時30分まで走行時間が設けられた。
序盤は、各チームとも朝からある程度走り込めていた事もあり、早々と1分37秒台が記録され、中でもホンダのテストカーを駆るGP2ドライバーの松下信治とストフェル・バンドーン(DOCOMO TEAM DANDELION RACING)がトップ2のタイムを刻むなど順調に周回。その後、開始1時間を過ぎて路面コンディションが向上してくると、小林可夢偉(SUNOCO TeamLeMans)、中嶋大祐らが37秒台中盤までタイムを更新するなど、朝のセッションで上位を占めたドライバーがペースを上げてくる。
その一方、トラブル等で走れないドライバーも多く、午前中にクラッシュを喫した山本尚貴(TEAM無限)はマシンの修復に時間がかかり、開始1時間を過ぎてようやくコースイン。短時間では完璧にマシンを元の状態に戻す事もできず、1分38秒259がベストと17番手の不本意な結果に。またナレイン・カーティケヤン(SUNOCO TeamLeMans)もギヤボックスにトラブルを抱えてしまい、午後は走行を断念した。
その後セッションが中盤に差し掛かり、各車のペースが上がり始めると、バンドーンがデグナーふたつ目でクラッシュ。幸いマシンのダメージは少なかったが回収作業のために赤旗中断。さらに1時間30分を経過したところで、今度は松下が同じ場所でスピンを喫してしまい2度目の赤旗が出された。
しかし、セッション再開後の終盤は各車が続々とニュータイヤを投入し、ラップタイムが一気に上昇。残り15分で可夢偉が1分36秒728をマークし、2014年の開幕戦でアンドレ・ロッテラーが記録した1分36秒996というコースレコードを上回ってくる。
石浦宏明(P.MU/CERUMO・INGING)も1分36秒771、ロッテラー(VANTELIN TEAM TOM’S)も1分36秒983を記録するがトップに立つことはできない。このまま可夢偉がトップで終了するかに思われたが、残り10分を切ったところで中嶋大祐が1分36秒706をマークしトップに浮上。その後もニュータイヤでアタックしたドライバーはいたが、大祐のタイムを更新することはできずセッションは終了。週末のファン感謝デーから好調をキープした大祐がトップ、2番手に可夢偉、3番手に石浦と続いた。
今回も上位陣は僅差となり4番手のロッテラーまでが0.1秒以内。13番手の関口雄飛(ITOCHU ENEX TEAM IMPUL)までが0.8秒以内に入るという、昨シーズンを彷彿とさせる激戦に。大祐は2日間の総合でもトップ。ダラーラのシャシーに変わった2014年から数えると、ホンダ勢が鈴鹿をトップで終える初の公式テストとなった。