把握できている範囲では、伊沢拓也(TCS NAKAJIMA RACING)、石浦宏明(P.MU / CERUMO · INGING)、関口がレインタイヤで、山本尚貴(TEAM MUGEN)がミディアムタイヤ、他のドライバーはソフトのスリックタイヤ、コースインした。
わずかなインターバルで路面はほぼドライとなり、アウトラップで路面を確認したレインタイヤ勢は再びピットインしスリックタイヤに交換することになった。ただ、関口はやや遅れてピットイン。残り3分でレインタイヤからスリックタイヤに交換している。
残り2分でターゲットタイムをマークしたのは塚越広大(REAL RACING)で1分24秒893。そのタイムを伊沢が上回りトップに浮上する。さらに平川亮(ITOCHU ENEX TEAM IMPUL)が1分23秒328で1番手タイムを記録する。このまま平川がトップでQ2通過なるかと思われたが、国本が1分23秒200でタイムを更新した。
タイヤ交換がやや遅れた関口は残り3分でコースインし、ワンアタックで5番手タイムをマーク。最後は8番手でQ3進出を決めた。
一方でジェームス・ロシター(VANTELIN TEAM TOM’S)、松下信治はここで姿を消し、DOCOMO TEAM DANDELION RACINGは野尻とともにQ3進出を逃している。伊沢、山下健太(KONDO RACING)、大嶋和也(UOMO SUNOCO TEAM LEMANS)、小林可夢偉(carrozzeria Team KCMG)はQ2脱落を喫した。
■Q3:再びの降雨によるタイヤ交換のなかでトップタイムをマークしたキャシディ
雨が上がった状況で迎えたQ3。しかし、徐々に空が暗くなり始め、セッション開始と同時に本降りの雨になる状況に。8台中7台がソフトのスリックタイヤを選んでいたなか、ただひとり最初からウエットタイヤでコースインしたのが中嶋一貴(VANTELIN TEAM TOM’S)だった。スリックタイヤでスタートした7名のドライバーはコースインしてすぐに緊急ピットイン。レインタイヤに交換して残り約3分でタイムアタックを行うことになった。
一貴は計測1周目で1分38秒840を記録してトップに。しかし、計測2周目にタイムが伸びない。このまま一貴が1番手タイムなるかと思われたが、チェッカー後、セッション中にレインタイヤに履き替えた石浦、キャシディ、山本が続々とタイムを更新。トップを奪ったキャシディがこのままポールポジションを獲得した。
キャシディと山本はレインタイヤで2周アタックを行うことができ、石浦はピットインが最後になったこともあり、1回のみのアタックとなった。2番手には山本、3番手に石浦が続いている。一貴は最終的に4番手となり、5番手には塚越広大(REAL RACING)が入った。
雨に翻弄された公式予選。明日の決勝は曇りの予報だが、クルマのパフォーマンスというよりもタイヤ選択とアタックタイミング、ドライバーの頑張りで順位が決まった予選だけに、天候の不安もあり、レース展開を予想するのが難しい。第4戦富士スピードウェイの決勝レースは7月8日、14時15分から行われる。

