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投稿日: 2022.08.20 23:39

P.MU/CERUMO・INGING 2022スーパーフォーミュラ第7戦もてぎ レースレポート

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スーパーフォーミュラ | P.MU/CERUMO・INGING 2022スーパーフォーミュラ第7戦もてぎ レースレポート

SUPER FORMULA 2022
P.MU/CERUMO・INGING Race Report
第7戦 モビリティリゾートもてぎ 2022年8月20日(土)予選・決勝
天候:晴れ/雨 路面:ドライ/ウエット

#38 坪井翔
予選:6番手 決勝:5位

#39 阪口晴南
予選:19番手 決勝:16位

 2022年の全日本スーパーフォーミュラ選手権もいよいよ終盤戦。真夏の一戦である、モビリティリゾートもてぎでの第6大会を迎えた。このラウンドは第1大会の富士以来ひさびさとなる1大会2戦。8月20日(土)に第7戦を、8月21日(日)に第8戦の予選・決勝をそれぞれ行う。

 第7戦に向け、坪井翔と阪口晴南は8月19日(金)に行われた午後1時40分から、晴天のもと1時間30分の専有走行に臨んだ。2台はともに頻繁にピットイン〜アウトを繰り返しながらラップを重ね、坪井は1分31秒475を記録し2番手に。阪口は1分32秒240で17番手につけた。

公式予選

8月20日(土) 09:20〜10:02 天候:晴れ 路面:ドライ
ベストタイム:#38 坪井翔 1’30.915(Q2)/#39 阪口晴南 1’32.328 (Q1)

 迎えた8月20日(土)のモビリティリゾートもてぎは、朝から薄雲りで気温26度/路面温度35度と、前日よりも低い気温だが、湿度が高く蒸し暑いコンディション。当初公式予選は午前9時05分から予定されていたが、直前に行われたTCRジャパンの公式予選で中断があったことから、予定から15分遅れの午前9時20分からQ1がスタートした。

 まずスタートしたA組に出走したのは、このもてぎでの巻き返しを狙い、専有走行で新たな手ごたえを得ていた阪口。コースオープン後一度ピットに戻り、ニュータイヤを装着し、セッション残り4分で再度コースイン。ウォームアップを行っていく。チェッカーに向けアタックを展開していくが、1分32秒328と、上位陣が1分30秒台に入るなか苦しい予選に。10番手となりQ2進出はならず、予選総合19番手というポジションから決勝レースを戦うことになった。

 続いて午前9時35分からスタートしたB組には坪井が出走した。前戦の富士では待望の表彰台を獲得し、金曜の専有走行でも2番手と上り調子の坪井だが、こちらもアウトラップから1周しピットイン。残り5分ほどと、阪口よりもやや早めにコースインしウォームアップを行っていった。

 チェッカーに向けて場所どりを行いアタックした坪井は、1分31秒090というタイムを記録。4番手につけQ2進出を果たすことになった。

 午前9時55分からスタートしたQ2に向け、チームは10分間で車両をアジャスト。7分間のQ2のうち、残り4分強のタイミングでコースインし、熾烈な位置どりを経てアタックラップに突入すると、1分30秒915とわずかにQ1よりもタイムを縮めたものの、結果としては6番手。3列目ではあるが、専有走行は好調だっただけに坪井にとってはやや悔しさの残る予選となった。

決勝レース

8月20日(土) 14:30〜 天候:雨 路面:ウエット
ベストタイム:#38 坪井翔 1’50.763(6L)/#39 阪口晴南 1’52.483 (11L)

 公式予選の後、モビリティリゾートもてぎは少しずつ雲が厚くなり、昼ごろから時折パラパラと雨が舞いはじめた。決勝前のウォームアップ走行ではドライコンディションで、坪井、阪口とも決勝に向けて準備を進めたが、ここで阪口は今までの苦境を打破できそうな好感触を得た。

 その雨はすぐに路面を濡らすほどではなかったが、午後1時40分からのスタート進行の後も小雨が舞い、やがて雨が強くなってしまう。スタートの15分前にあたる午後2時15分、ウエット宣言が出された。さらにレースはスタート直前にさらに雨脚が強まったことから、セーフティカースタートに切り替えられた。気温26度、路面温度35度というコンディションのもと、午後2時30分、セーフティカー先導でレースが始まり、4周目にレーススタートとなった。

2022スーパーフォーミュラ第7戦もてぎ 阪口晴南(P.MU/CERUMO・INGING)
2022スーパーフォーミュラ第7戦もてぎ 阪口晴南(P.MU/CERUMO・INGING)

 コース上の水量も増え、大きなウォータースクリーンが上がるなか、6番手スタートの坪井はそのままの順位をキープしたまま序盤のレースを戦っていく。一方19番手スタートの阪口は2ポジションダウン。ウォームアップで良かった感触が、ウエットコンディションになった途端に合わない状況となってしまった。最後尾となる21番手に順位を落としながらも、新たなヒントを得るべく追い上げを目指していった。

 少しずつ雨量も増えていくなか、6番手につけた坪井は5番手を走る#5 牧野任祐を追っていくが、いかんせんコース上の水量が多く、視界が非常に悪い。モビリティリゾートもてぎはコースレイアウト上オーバーテイクのチャンスがそれほど多いコースではないが、それに輪をかけるかのように抜きどころが少ない状態となっていた。

 上位から下位まで、大きな順位変動がないままレースは中盤戦に差しかかっていくが、15周目、3番手を走っていた#65 大湯都史樹がスローダウン。これで坪井の順位は5番手に上がる。#65 大湯はその後レーシングスピードに戻ったものの、20周目に再度スローダウンしピットへ。18周目に#14 大嶋和也がコースアウトしたことから20番手に上がった阪口は、これで18番手にポジションを上げた。

 雨脚はレース中盤以降やや弱まっていたものの、コンディションは相変わらずウエット。そんななか5番手を走っていた坪井、18番手を走っていた阪口ともにコース上の濡れた部分を探り、ウエットタイヤを守りながらチェッカーを目指していった。坪井は今季ウエットだった第3戦では、早々にウエットタイヤにダメージを負ってしまったが、幸いそんな状況もなかった。

 そんななか、終盤になると雨脚がふたたび強くなり始めてしまった。その影響か27周目、#20 平川亮が最終ビクトリーコーナーの前でコースアウト。グラベルにストップしてしまう。この車両回収のため、このレースで初めてのセーフティカーが導入された。

 この間に、阪口はピットインし新しいニュータイヤに交換。さらなる追い上げを目指していく。レースは29周目に再開されるが、その直前に2台が接触するなど、終盤に向けて混戦の度合いは深まっていった。

 リスタート後も坪井は前の#5 牧野を追いつめていくものの、チェッカーまでオーバーテイクは叶わず。5位でフィニッシュしポイントを加算した。一方阪口は16位でフィニッシュとなったものの、きっちりと完走したことで、今後に向けたヒントも多く得たレースとなった。

ドライバー/監督コメント
#38 坪井翔

「今季は専有走行は良くても予選で伸び悩んでしまう状況が続いていますが、2番手までは見えていました。バランスもあまり良くなかったですが、自分としてもまとめ切れなかったので、そこは反省点です。ただ速さはかなり出てきているので、あと少しですね。決勝は雨のなかで視界がない状況でしたが、自分ではなかなか頑張った方だと思います(苦笑)。抜けていればペースも上げられたと思いますし、雨量が増えたときも前に追いつけていました。ウエットも速さがあることが確認できましたし、鈴鹿でタイヤが厳しくなった症状もなく走り切れたので、課題も克服できてきていると思います。あと少しドライでの速さがあれば違った景色も見えてくると思います」

#39 阪口晴南

「今回、チームの皆さんと一緒に現状を打破すべくいろいろなことを準備してくれていて、クルマの感触も明らかに変わってきました。その上で合わせこみきれていない状況なので、何も収穫がなかったわけではありません。ただ『これから』の状態になっただけですし、まわりと比べても遅れてしまっている状況です。公式予選では少しトラブルも出てしまい、決勝でもしっかり直っていなかったので、少し影響しているのかもしれません。ただ明日に向けて修復していただけますし、決勝前のウォームアップでは今までにない感触を得られました。明日の第8戦に活かしたいですね。その感触がウエットでは悪かったのですが、それもヒントになると思っています」

立川祐路監督

「坪井選手は専有走行から調子が良く予選も順調でしたが、Q2ではコンディションの変化に対し詰め切れなかったところがあるかもしれません。僅差の6番手スタートとなり、決勝での挽回を目指しましたが、ウエットとなってしまい膠着したレースになりました。なかなか順位を上げるチャンスがなかったですね。クルマの調子は良さそうなので、明日はさらに上位を狙いたいです。阪口選手はなかなか苦しい状況が続いてしまっていますね。手ごたえとしては今回良くなっているとドライバーは言っていますが、それでもタイムで見るとまだ足りていない。決勝前にまた好感触もありましたがウエットで悪い方向にいってしまったようなので、明日に繋げていきたいです」


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