D’station Racing
Race Report – 2025.8.4
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2025 AUTOBACS SUPER GT
Round 4 FUJI GT SPRINT RACE
AUGUST. 2 -3 Race 1 :1st / Race2:1st
初のスプリント戦でダブルウイン! 最良の週末を送る
苦境のなか6位フィニッシュを果たし、貴重なポイントを獲得した第3戦セパンから約1ヶ月強。2025年のSUPER GTはふたたび富士スピードウェイに戻り、第4戦を迎えた。今回はこれまでのSUPER GTにはないフォーマットで、8月2日(土)、3日(日)にそれぞれ公式練習、公式予選、そしてスプリントの決勝を行うスタイルだ。また、SUPER GTではお馴染みのサクセスウエイトはこのラウンドでは課されない。
D’station Racingは、まずは両クラス混走となる8月2日(土)にチャーリー・ファグを起用した。晴天のもと、気温30度を超える暑さのなか午前8時30分から始まった公式練習こそ13番手という位置だったファグだが、午前11時40分から行われた公式予選では好タイムを記録する。
1分37秒373から1分37秒260にタイムを上げ、一時は2番手につけたファグだったが、走路外走行により1分37秒260は抹消されてしまい、結果は4番手に。それでも上位グリッドを獲得することになった。
予選後、約2時間半のインターバルで迎えた決勝。気温34度/路面温度57度という暑さのなか、ファグは好スタートを決めると、TGRコーナーで3番手に浮上。トップの#2 GR86 GT、2番手の#61 BRZとのバトルを展開していった。
ファグは10周目に#61 BRZをかわすと、#2 GR86 GTとの差を詰めていくが、その頃には少しずつ雨が舞いはじめた。この雨にも乗じ、ファグは21周目に#2 GR86 GTをオーバーテイク。トップに浮上してみせた。
終盤、後方に迫った#4 メルセデス、#65 メルセデスとの三つ巴のバトルとなったが、ファグはこれをうまくしのぎチェッカー! #D’station Racingにとって今季初優勝を飾ってみせた。
そんなファグの勢いを繋げるように、8月3日(日)のレース2に臨んだ藤井誠暢は、前日のファグのレースから得たデータをもとに、セットアップを細かく調整。藤井が望む方向性にD’station Vantage GT3を仕上げることができ、公式練習では1分36秒946を記録しトップで終えた。
午前11時から行われた公式予選では、そんな藤井のスピードが輝きをみせた。1分37秒379でトップに躍り出た後、逆転され一時は2番手となったが、藤井はさらに1分36秒888にタイムを更新。ポールポジションを獲得してみせた。
公式予選終了からわずか2時間半ほどというインターバルで迎えた決勝レース2は雲が増えるなか、気温32度/路面温度42度というコンディションでスタートした。藤井はまずはオープニングラップをトップで終えるが、2番手につけた#2 GR86 GTがピタリと藤井の背後につけてくる。このレース2は前日のレース1よりも距離が長く、GT300クラスのみのレースであるため、GT500クラスの車両を活かしたディフェンスもできない。藤井はこれまでの長いキャリアで培ってきた技をすべて駆使しプッシュを続け、2番手以下とのギャップをジワジワと築いていった。
レース中盤以降、3番手争いや6番手争いが激化していくなか、優勝争いは藤井と#2 GR86 GTのマッチレースとなっていった。少しずつレースの残り時間が少なくなっていくなか、藤井は集中力を絶やさずタイヤと2番手との差をマネージメントし続けてみせた。
そして午後3時11分、レースはチェッカーを迎え、藤井とD’station Vantage GT3は真っ先にフィニッシュ! D’station Racingはこの第4戦の2レースとも優勝を飾り、最高の週末を締めくくった。
このダブルウインにより、ポイントランキングも2位に浮上。首位とはわずか4.5ポイント差にまで詰め寄ることになった。次戦は昨年、思い出の初優勝を飾った鈴鹿サーキットだ。サクセスウエイトは最大の100kgとなるが、悲願のチャンピオンを目指すべく、D’station Racingはシーズン後半戦も挑戦を続けていく。
COMMENTS:
Team Owner:Satoshi HOSHINO
実は今週末、ノーウエイトのレースウイークだったので勝ちを狙っていました。それでも2連勝できるとは思っていなかったので、出来すぎですね(笑)。しかもレース2ではポール・トゥ・ウインを飾ることができましたし、藤井選手の速さを見せつけることができました。最高の富士の週末になったと思っています。すごく嬉しいですね。次の鈴鹿での第5戦からはサクセスウエイトもふたたび積まなければいけませんし、厳しい戦いになるとは思います。ただそんな中でもチャンピオン争いにしっかり加わっているので、ポイントを獲得できればと思っています。この流れを繋げていきたいですね。この週末、皆さんのご声援あってこその結果でした。応援ありがとうございました!
Director:Kazuhiro SASAKI
すごいレースウイークになりましたね。感動しました。初めてのスプリントフォーマットでのレースでどうなるだろうと思っていましたが、サクセスウエイトがないので上位進出ができるだろうと思っていました。レース1ではチャーリー選手がすごいバトルを勝ち抜いて優勝してくれましたし、レース2では藤井選手がまさにその速さと強さをみせてくれたと思っています。公式練習からずっとトップでしたし、ポールポジションのタイムも素晴らしいものでした。レースでもずっと2番手がついてきていたのですが、藤井選手なら逃げ切れると思っていたので、そのとおりになって嬉しく思っています。メカニックもみんな最高の仕事をしてくれたのではないでしょうか。
Supervisor:Tetsuya TANAKA
今回は作戦もないレースだったので、とにかくドライバーふたりが頑張ってくれたと思います。勝つためのレースを戦ってくれたドライバーたちはさすがでしたね。前戦、チャーリー選手は耐えるレースをしっかりこなしてくれましたし、藤井選手はクルマづくりからコントロールまですべてできるので、ポール・トゥ・ウインを飾ることができました。予選から決勝まで、完璧なレースができたと思います。良いタイヤも作っていただいたと思います。実は土日ともトラブルがあったのですが、メカニックも素早く対応してくれました。その点も含めてみんなが頑張ってくれました。鈴鹿は楽な展開にはならないと思いますが、ライバルよりもいかに上にいくがが大事だと思っています。
Driver:Tomonobu FUJII
レース1でチャーリー選手が優勝してくれましたが、決して速さで勝てたわけではなく、バランスも悪い中での勝利でした。自分もプレッシャーがありましたが、公式練習、公式予選を通じて細かいセットアップを行い、自分が思った方向性のクルマにすることができ、ポールポジションが獲れました。ただレースも50分という距離でしたし、GT500がいない分タイヤを休める時間がなかったので、とにかくフルプッシュしながらタイヤマネージメントをするレースでした。自分の持てる経験をすべて出し切ったレースになりましたね。優勝することができてホッとしています。公式練習からすべてトップを獲りたいと思っていたので、それが実現できて嬉しいです。
Driver:Charlie Fagg
レース1を担当したけれど、正直に言えば難しいレースだったよ。公式予選では2番手は獲れるかと思っていたけれど、タイム抹消があった。決勝では、まずスタート直後にうまくオーバーテイクができて、そこから1台ずつオーバーテイクしてトップに立ったんだけど、これでリードできるかと思ったら終盤はプレッシャーを受けることになったんだ。でも、心配することはないと思っていたし、優勝することができてとても満足しているよ。ひとりのレースで初めて優勝できたことも光栄に思うね! レース2でも藤井サンがパーフェクトなレースをしてくれたし、D’station Racingにとって最高のレースウイークになったと思っているよ!




