D’station Racing
Race Report – 2025.10.20

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2025 AUTOBACS SUPER GT
Round 7 AUTOPOLIS GT 3Hours RACE

OCTOBER.18 – 19 Qualify :22nd / Race:21st

追い上げを狙うもかつてない大苦戦を強いられる

 スポーツランドSUGOで行われた第6戦では、表彰台を狙う戦いをみせたものの、突然のクラッシュによりレースを失ってしまったD’station Racing。このアクシデントはチャンピオン争いを続けてきたチームに大きな影響を及ぼすことになった。アクシデントの発端になったことで、ドライブしていた藤井誠暢にはペナルティが課され、これまで好調を誇っていたD’station Vantage GT3も大きなダメージを負ってしまった。

 ポイントとともに多くのものを失ったチームだが、10月18〜19日に行われる第7戦オートポリスに向け早急に対応。D’station Vantage GT3はシャシー交換を経て復旧され、モビリティリゾートもてぎで行われたテストにも参加。ここでトラブル出しも行い、レースウイークに臨むことになった。

 ただ、第7戦オートポリスではシャシー交換のためペナルティストップを課されることが決まってしまった。このハンデを跳ね返し、さらにタイヤに厳しいオートポリスでの3時間レースを乗り切るべく、これまでよりも硬めのライフが長いと期待されるタイヤを持ち込むことになった。オートポリスはいかに決勝ペースを保つかが重要。チャンピオン争いに残るべく、チームは10月18日の予選日に臨んだ。

 晴天のもと迎えた土曜の公式練習で、まずD’station Vantage GT3は藤井がステアリングを握りコースインするが、持ち込んだ硬めのタイヤのパフォーマンスを発揮することができない。藤井をもってしてもスピンを喫してしまう状態で、チャーリー・ファグに交代した後もタイムが上がらない。公式練習の結果は1分47秒156で26番手と厳しいものになった。

 その後、オートポリスは雨が降ったり止んだりという難しいコンディションとなったが、気温21度/路面温度23度というコンディションのもと行われた公式予選Q1でも、D’station Vantage GT3は苦戦を強いられた。藤井がアタッカーを務めたが、1分46秒033というベストタイムでB組の11番手に。今季のノックアウト形式での予選で、初めてQ2進出を逃す結果となってしまった。

D'station Racing 2025スーパーGT第7戦オートポリス レースレポート
D’station Vantage GT3 2025スーパーGT第7戦オートポリス

 とはいえ、この耐える週末も決勝レースでの追い上げを狙ってこそ。迎えた10月19日の決勝日、オートポリスは心配された雨も降らず、午後1時10分からの決勝レースはドライコンディションのもと迎えることになった。スタートドライバーを務めたのは藤井だ。

 気温22度/路面温度25度というコンディションのもと始まったレースでは、すぐにシャシー交換による5秒のペナルティストップが課され、藤井はこれを消化したが、直後の12周目、GT500クラスでクラッシュが発生。セーフティカーが入り、D’station Vantage GT3はペナルティのロスを取り戻すことに成功した。ここからが追い上げのチャンスだったが、リスタート後も藤井のペースはなかなか上がらなかった。

 チームは29周で藤井をピットに戻し、ファグにレース中盤以降の2スティントを任せることになったが、ファグもペースを上げられず、D’station Vantage GT3にとってオートポリスでの3時間レースは厳しいペースのまま走り続ける大苦戦を強いられることになってしまった。

 せめてポイント獲得を……と望んだチームの期待は実ることなく、ファグは予選順位と同じ22位でチェッカーを受けた。レース後、1台が失格になったことで順位は21位となったが、ポイントまではほど遠かった。

 苦しい第7戦を終え、ランキング首位とは22.5ポイント差で最終戦もてぎを迎えることになった。もしポール・トゥ・ウインを飾ることができれば26点を得られることから、タイトルの道は潰えたわけではないが、可能性は非常に厳しくなった。それでも、チームは2026年以降に繋げるべく、最終戦で全力を尽くしていく。

D'station Racing 2025スーパーGT第7戦オートポリス レースレポート
D’station Vantage GT3 2025スーパーGT第7戦オートポリス

COMMENTS:

Team Owner:Satoshi HOSHINO

第6戦から流れが悪いですね。今回はダンロップ装着勢が全体的に苦しいレースになってしまいました。Q1突破できなかったのも今年初めてでしたし、こう条件が悪いと上位にはいけませんね。チャンピオン争いも苦しくなってしまいました。年間4戦でノーポイントだとやはり可能性は少なくなってしまいますね。とはいえ、タイヤのことはタイヤメーカーさんに任せるしかないですし、あとは最終戦のもてぎでチーム全員がやるべきことをしっかりとやって臨むしかないと思っています。2026年に向けてしっかり課題に取り組まなければいけませんし、今後タイヤもワンメイク化されることもあり、将来に繋がるレースにしたいと思っています。応援ありがとうございました。

Director:Kazuhiro SASAKI

今回は完敗ですね。第6戦でのクラッシュの影響もありましたし、オートポリスはとてもタイヤに厳しいコースでもあるので、追い上げられるタイヤ選びを行ってきましたが、やはりそもそものペースがなければ戦うこともできません。予選でも今シーズン初めてQ2に進出することができませんでしたし、決勝レースも良いところがないまま終わってしまった印象ですね。今年は常に上位で戦うことができていたので、ちょっとショッキングな週末でした。しかし最終戦はすぐ2週間後にやってきますし、悔しがってばかりもいられませんからね。まだチャンピオンの可能性も残っていますし、最終戦のもてぎは得意コースではないにしろ、行くしかないと思っています。

Supervisor:Tetsuya TANAKA

今回はとにかくメカニックのみんなが前回のクラッシュからしっかりクルマを仕切り直してくれたことに、まずは感謝したいと思います。予選、決勝レースともに楽なレースにはなりませんでしたが、チームとしてもその中でもしぶとくやっていくしかないレースウイークになりました。こちらが苦しかった点、さらにライバルたちが良かった点といろいろな状況があるなかで、今回はこういうレースになったので、次回に向けてもう切り替えていくしかないと思っています。逆に言えば、チャンピオンを狙うためには勝つしかないということがハッキリしたので、それに向かってチーム一丸となってやっていくしかないと思っています。次戦もみんなで頑張っていきたいですね。

Driver:Tomonobu FUJII

今回は決勝レースでシャシー交換による5秒のペナルティストップがあるので、予選よりも決勝レースを重視して、持ち込みのタイヤ選択を通常よりかなり硬めのものを持ち込んだのですが、予選はすごく苦しいものになりました。決勝レースではなんとか挽回できるかとも思っていて、セーフティカーが入ったりと展開に恵まれたところもあったのですが、結果的には想定したグリップには届かず、苦しいままの3時間レースになってしまいました。終わってみれば21位と、今回はまったく戦えない週末になってしまいました。次戦は最終戦のもてぎですが、2025年シーズンをなんとか良いかたちで終えられるよう、チーム一丸となって頑張っていきたいです。

Driver:Charlie Fagg

言葉を残すこともなかなか難しいレースウイークになってしまったね。予選では僕も走ることができなかったし、決勝レースではペナルティがあることも分かっていたので、難しいレースになるだろうと思っていたんだ。土曜からペースとバランスに苦しんでいたので大変だろうと思っていたけど、決勝は想定以上だった。2時間のスティントを走ったけれど、ただただ孤独なレースになってしまったよ。今はもう次戦に向けて切り替えている。昨年もまずまずのレースができたと思うし、チャンピオン争いは苦しくなったけど、良いシーズン最終戦にできればと思っているよ。表彰台に乗れればいいけど、少なくとも今週より悪いことはないはずだ。もてぎでは全力を尽くしていくよ。

D'station Racing 2025スーパーGT第7戦オートポリス レースレポート
D’STATION FRESH ANGELS 2025スーパーGT第7戦オートポリス

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