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スーパーGT ニュース

投稿日: 2015.03.16 19:28
更新日: 2016.08.09 21:36

スバルBRZ GT300、岡山テストを順調に終える

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スーパーGT | スバルBRZ GT300、岡山テストを順調に終える

2015.3.14
SUBARU BRZ GT300 2015、滑り出しは順調
SUPER GT公式テスト・デイ1

 3月14日(土)、岡山国際サーキットにてSUPER GT公式テスト初日が行われ、4月の開幕を待ちきれない熱心なレースファンが見守る中、今季の選手権に出場する39台のマシンがテスト走行を実施しました。

 R&D SPORTチームは、本年シリーズのために新たに仕立てたSUBARU BRZ GT300 2015モデルを持ち込み、次々にテストメニューをこなしていきました。シャシーのレイアウトそのものは、昨年モデルから大きく変わっていませんが、細部が見直され操縦安定性がリファインされています。しかし最大の変化は、タイヤ銘柄がダンロップに変更されたことでしょう。また、フロントタイヤ外径が30mm小型化され、それに伴って空力特性も見直されフロントフェンダーの形状、ボンネットフードなどが変更されています。

 この日午前中に行われた第1回目のセッションでは、朝方まで降り続いた雨によって路面はほぼ全域にわたってセミウェット状態です。途中明るい日差しが路面を乾かしていきましたが、それでも2時間のセッション中は完全にドライにはなりませんでした。最初にSUBARU BRZ GT300のステアリングを握ったのは、井口卓人です。セッティングを確かめながら、徐々にペースを上げていきました。マシンを降りて、今年からチームに加入した山内英輝にドライバー交代した井口は、「昨年のクルマと比べるとこのマシンは、直進性がよく、ハンドリングの安定感が高いと思います。タイヤが路面にマッチすれば、よい走りが可能だと思います。特にこのセッションのように、少し濡れている状態は去年のマシンでは苦手だったのですが、今回はとてもいい印象でした。そこが大きな違いだと言えるでしょう」と語っています。午前のセッションでは、ベストタイムはクラス4番手でした。

 STI総監督の辰己英治は、「オフの間に昨年のマシンを私自身でドライブしてみて、ハンドリングの改善が課題だということはわかっていました。その後、STIのエンジニア達が知恵を絞り、シャシー各部や空力の見直しに力を注ぎました。新しいクルマは見た目こそほとんど昨年モデルと変わっていませんが、見えない部分の小さな改良の積み重ねで、実は相当進化しています。このマシンも私自身が栃木のSUBARUテストコースでドライブしてみましたが、意図した改善は達成しており、印象は大きく変わっていました。路面温度に左右されずに、いつでも良いパフォーマンスを発揮できれば、チャンピオン争いにも生き残れると思います」と話しています。

 コースの路面はすっかり乾き、午後のセッションはドライコンディションでの走行となりました。ドライでのシャシーのセットアップを調整しつつ、いくつかのタイヤの組み合わせを試し、このコースにあわせたベストチョイスを探っていきます。午後2時間のセッションの途中に何度か赤旗中断がありましたが、38周を走りベストタイムは24台中14番手でした。ここまでテストは順調に推移しています。二日目はさらにセットアップを進め、3週間後の開幕戦に備えます。

2015.3.15
SUBARU BRZ GT300 2015は外観以上に進化
SUPER GT公式テスト・デイ2

 3月15日(日)のSUPER GT公式テスト二日目は、曇り空ながら気温は15度近くまであがり、前日よりも過ごしやすい天気のもとで行われました。

 この日の最初のセッションは、全車参加によるセイフティカーランの訓練が行われました。これには今年初めてSUBARU BRZ GT300に乗る山内英輝がステアリングを握りました。その後井口卓人に交代し、セッティングチェックを行っています。前日のテストは午前中がウェットコンディションだったこともあり、午後の走行はドライでのセットアップおよびタイヤチェックのために使われました。そこで出た課題解決のため、走行終了後に駆動系のセッティングを調整しています。そのフィーリングの確認をしておく必要があったのです。その後は、再び山内にバトンタッチ。残りの走行時間およびセッション終了後に15分間設けられたバスサファリの時間も継続するロングランを走りました。連続周回数は、28周でした。

 山内は、「このクルマでは初めてロングランを走りましたけど、タイヤの感触は良かったですね。表面が磨耗していっているのは実感するのですが、ラップタイムを落とさずに走れました」と語っています。STIの辰己総監督によると、「去年までの予選だけ速いクルマの印象を変えるためには、レースラップが平均的に安定している必要があります。それを目指しているので、今年のクルマが設計コンセプト通りに機能している証拠です。もちろんダンロップさんには良いタイヤを準備してもらっていますので、その効果もあります。ロングランの終盤にベストタイムが出ているのは、より良い兆候ですね」と説明しています。

 今年からR&D SPORTチームに加入した山内英輝は、F3から5年前にSUPER GTにステップアップした26歳です。「レースを趣味にしていた父親の影響で10歳の頃からカートを始め、高校を卒業してから本格的にレーシングドライバーを目指してきました。性格は、何事につけてもはっきりしていると思います。ひとつ年上の井口選手とは良いコンビが築けています」と爽やかな笑顔で語っていました。

 スタート練習を全車でおこなったのち、午後のセッションは各チームともロングラン中心のテストを行いました。R&D SPORTでは、井口と山内あわせて合計54周を走行しています。テスト終了後、山内は、「まだ詰めていくべきところは残っていますが、今回のテストは特にロングランが良かったと思います。テストのたびにマシンはどんどん進化しているので、開幕レースが楽しみです」と話し、井口も「年間3勝の目標を立てている以上、開幕ダッシュするしかないです。アグレッシブな走りでレースを盛り上げられると思います」とコメントしました。


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