決勝日は、朝から雲ひとつない青空に恵まれたチャン・インターナショナル・サーキット。前日のスコールのような波乱はなく、終日好天に恵まれ、非常に暑い一日となった。
予選は21番手(予選終了後2台が失格となりグリッドは19番手スタート)と苦戦を強いられたため後方からのスタートとなった。今年の多くのレースが中山選手がミニマムスティントで燃費・タイヤをセーブし、小林選手が後半ロングで勝負を仕掛けるという作戦をとってたが、今回のレースは後方からのスタートということもあり、前半からハイペースで攻めていく作戦をとった。
暑さもピークに近い15時に決勝レースはスタートの火蓋が切られた。今回もスタートは中山選手。フォーメーションラップで0号車がマシン不調でストップし、ピットストップをしたため、自動的に18番手に浮上。大きな混乱もなくスタート。
早い段階でライバル25号車をパスするものの、ストレートスピードに勝るGT3にパスされたりと順位はステイの展開。中山選手はプッシュして上位に食らいつきたいところだったが、ペースの遅い他車に蓋をされてしまいなかなかペースを上げることができない。
GT500がからみ始め上位との差がひろがり始めてしまったが、15周を過ぎたころ、前方を走る9号車を見事1コーナーでパスし、中山選手は一気にペースを上げる。しかし、その後T5にてオーバーテイクを図ってきたGT500車両との接触をさけるため、痛恨のスピンを喫してしまう。
順位を大きく落としてしまう結果となったが、中山選手のナイス判断で接触を免れ、問題なくレースには復帰を果たす。
中山選手は21周目にピットイン。タイヤはまたも勝負の無交換で小林選手にスイッチ。ここからの巻き返しを狙ってハイペースで攻めていく。
小林選手の力走もあり、15番手まで順位を上げ、入賞圏内も見えてきていたが、残り8周にT1にて立ち上がりでマシンが乱れコースオフ。マシンはリアからタイヤバリアにヒットし、無念のクラッシュ。レースはここで終了となってしまった。
レース開始時からエアコンが全く効かないという状況だったため、小林選手は熱中症となってしまい集中ができず、クラッシュを喫してしまった。気温はチームの手元の温度計で39度を示す灼熱地獄のような状況に加えてマシンはエンジンの熱などの影響もあり、エアコンが効かない状況だと室内温度は50度を超える想像を絶する過酷な環境のなか小林選手は必死に周回を重ねていた。
エアコンの動作確認はしっかりと決勝前にも行われており問題のない状況だったが、不運で不調に見舞われる結果となってしまった。
シリーズランキングトップでタイラウンドを迎え、優勝を狙って意気込んで望んだが、予選は天候に翻弄され、決勝ではクラッシュと非常に悔しい結果に。シリーズランキングは5位と後退してしまったが、シリーズはまだ折り返し地点。まだまだポイントは僅差なので、マシンの修復はもちろん現在抱えている問題もしっかりと解決し、後半戦も全力で戦っていきます。