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スーパーGT ニュース

投稿日: 2019.11.11 17:29
更新日: 2019.11.11 17:32

30号車TOYOTA GR SPORT PRIUS PHV apr GT 2019スーパーGT第8戦もてぎ レースレポート

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スーパーGT | 30号車TOYOTA GR SPORT PRIUS PHV apr GT 2019スーパーGT第8戦もてぎ レースレポート

決勝レース(53周) 11月3日(日)13:30~

 決勝レースを間近に控えて行われる、20分間のウォームアップには今回も永井選手から#30 TOYOTA GR SPORT PRIUS PHV apr GTは走行を開始した。すぐにピットに戻ってきたが、これは改善すべき部分がすぐに明らかになったからに他ならない。

 セットを改め、永井選手は2周のみ走行。1分56秒194をマークする。その後、織戸選手と代わって計測を1周。1分58秒181を記録したところで、チェッカーが振られることとなった。サーキットの上空は薄い雲に覆われていたものの、これはどうやら雨を降らせるものではなさそうだ。久々にドライコンディションのなかでレースは開始されることとなった。

 今回のスタート担当、永井選手はポジションキープで、まずはオープニングラップを終え、次の周には#31 TOYOTA GR SPORT PRIUS PHV apr GTの先行を許すが、ペースメーカーとしてはまたとない存在。遅れをとることなく周回を重ねていく。ペナルティで後退した車両もあったことから、9周目には22番手に浮上。そして、20周目には織戸選手にシートを委ねることとなった。

 当初はタイヤ無交換も視野に入れていたが、より確実にレースを戦おうということで4本ともタイヤは交換。全車がドライバー交代を終えたときには、予想外に無交換や2本のみ交換でロスを最小限にしていたチームが多かったことから、23番手に順位を落としてはいた。

#30 TOYOTA GR SPORT PRIUS PHV apr GT(永井宏明/織戸学)
#30 TOYOTA GR SPORT PRIUS PHV apr GT(永井宏明/織戸学)

 コンスタントに周回を重ねていた織戸選手ではあったが、後続は一切寄せつけず。42周目には1台をパスして、元の順位に戻すことにも成功する。さらにラスト2周でトラブルを抱えた車両が現れたことで、21番手へと浮上。そのまま順位を保ってチェッカーを受けることとなった。

 もちろん、この結果に満足することはできない。しかし、しっかり完走を果たせたことで多くのデータ、収穫が得られたのは事実である。シリーズはこれで終了となるが、11月23~24日に特別戦として富士スピードウェイでスプリントカップが行われることとなっており、#30 TOYOTA GR SPORT PRIUS PHV apr GTの参戦も決定。今回見えてきた方向性を、しっかり反映してくれること、そして来たるシーズンのリベンジを大いに期待したい。

決勝日コメント
永井宏明選手

「バトルするには根本的に足りないのは何かが、ブレーキサーキットのもてぎでは明確になりました。タイヤの元気な走りはじめと、スティント終盤ではマシンのキャラクターが大きく変化し、かなりコントロールするのが難しい状況でした」

「それなりの速さは出てきましたが、アベレージで安定したタイムを刻めなかったのが問題。1年間、新車の開発に携わり、色々な経験ができましたしドライビングスキルも上げることができましたので、来期は問題を解決して、開幕戦から力強いレースをお見せしたいと思います。この後、特別戦もありますが、先ずは2019年たくさんの応援ありがとうございました」

織戸学選手

「毎走行時に、セット変更が無かったくらい1年を通してトライを行い、やれる範囲はほぼ見ました。そのことから、根本的に改良が必要な部分も見えてきました。結果的には、厳しい1年になりましたが、得たものは非常に大きく自分自身もクルマ開発とは何かを再度理解ができました。素性は良いので、オフシーズンに改良と走行を重ねれば来期は大きく前進できそうな気がします」

「特別戦、TGRFと年内は2回の走行機会がありますので、まずは、一歩一歩、確実に進化させますのでご期待ください。2019年応援ありがとうございました。オフシーズンに改良を重ね、2020年はみなさまの前で、エキサイトなレースができるように致します」

金曽裕人監督

「タイヤ無交換も当初考えていましたが、マシンバランスが思いのほか悪く大事をとってタイヤは4本とも換えることとしました。しっかりとレースを最後まで走りきってほしいという考えによるものです」

「ドライバーには今回だけでなく、1年間を通じて苦しい思いも、つらい思いもさせてしまいましたが、今回もキッチリ完走してくれたことでオフシーズンのテーマがかなり見えました。クルマの全体的なパッケージやバランスを、もっともっと見直さないといけません」

「いろんな問題を抱えていて、まだまだ努力しなければならないことが多いことも分かりましたので、シリーズはこれにて終了ですが、この後行われる特別戦で改善できるところは、しっかり改善してみたいと思っています。まずはご期待ください。そして、来シーズンはいい意味で、みなさんをびっくりさせることをお約束します」

織戸学(#30 TOYOTA GR SPORT PRIUS PHV apr GT)
織戸学(#30 TOYOTA GR SPORT PRIUS PHV apr GT)


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