2021年 スーパーGT第1戦岡山国際サーキット[GT300]
蒲生尚弥/菅波冬悟(LEON PYRAMID AMG/BS)、吉田広樹/川合孝汰(埼玉トヨペットGB GR Supra GT/BS)が僅差でトップを追ったが2位、3位で開幕戦を終了
予選上位、トップ4による接戦から大混乱のピットインのタイミングで抜け出たディフェンディングチャンピオン藤波清斗/ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ(リアライズ日産自動車大学校GT-R/YH)が優勝。最後までトップを追い立てた蒲生尚弥/菅波冬悟(LEON PYRAMID AMG/BS)と吉田広樹/川合孝汰(埼玉トヨペットGB GR Supra GT/BS)は、トップから1秒以内の僅差で勝利を目指したが、2位、3位となった。
<予選>
快晴の空の下、GT300クラスは、例年通りにA、B、2グループに別れて予選のQ1が行われた。そして各グループのトップ8台、計16台で行われたQ2では平中克幸/安田裕信(GAINER TANAX GT-R/DL)がQ1Bグループでの5番手から一気にトップに躍り出た。0.08秒差の僅差の2位に吉田/川合組。0.101秒差で蒲生/菅波組が続いた。クラス8番手の加藤寛規/阪口良平(muta Racing Lotus MC/BS)までが1秒以内にひしめくという接戦の予選だった。
<決勝>
予選日と同じ快晴の空の下で決勝を迎えることができた。2周のフォーメーションラップが終わって決勝レースがスタート。レースの序盤は、ポールポジションからスタートした平中/安田組がトップポジションを守っていたが、吉田/川合組がトップ奪取を狙って激しく追い立てる積極的な展開を見せていた。
しかし、8周目からセーフティカーが導入されて一旦はトップ争いに待ったがかかったが、再び13周目からトップ争いが再開。そしてGT500クラスと同じく、2度目のセーフティカーが導入される直前のピットインのタイミングで順位が動いた。
4番手から3番手に順位アップしていた藤波/オリベイラ組がドライバー交代して迅速なピット作業によってトップでコースに復帰した。40周目からレースが再開されると2番手に蒲生/菅波組が順位アップ。レースが後半に入ると蒲生/菅波組を吉田/川合組が攻め立てるシーンもあった。そして終盤には、2位、3位の2台が争いながらトップに迫ったが藤波/オリベイラ組が逃げ切り優勝した。
ドライバーのコメント
蒲生尚弥選手
「チームの迅速なピット作業によって2位に順位アップすることができました。タイヤのコンディションが良いときに頑張ってパスできればと思って頑張ったのですが、オリベイラ選手はミスしてくれなくて抜くことはできませんでした。僕らがこれまでタイヤ無交換作戦をよくやったのですが、今回はタイヤ交換義務がありました。そこで決勝に向けての新たなセッティングを見つけてタイヤとのマッチングも良かったのですが、勝てなくて残念な開幕戦となってしまいました。次戦で優勝を狙います」
菅波冬悟選手
「スタートで順位アップを狙っていたのですが、競り負けてしまいました。チームのお陰で2位に上がることができて、蒲生さんががんばって、最後まで優勝を目指してトップを追ってくれたのですが2位。表彰台には立てましたが悔しい開幕戦となってしまいました。しかし、シリーズを考えるとこの2位は良かったと思います」
ブリヂストン MSタイヤ開発マネージャー:山本貴彦のコメント
「2位、3位の両チームはこれまでタイヤ無交換の作戦を取ることがあったのですが、今年の開幕戦はタイヤ4本の交換義務がありました。タイヤ無交換の作戦はそれがありきということではなくて、GT300クラスの車種別性能調整の結果、勝つためのひとつの作戦としてとったものでした。タイヤを交換しなくてはならないレギュレーションの下でも、しっかり戦えるタイヤを供給いたしましたが、優勝したGT-Rはストレートがはやくコーナーで迫ってもストレートで離されてしまうという展開でした」
