更新日: 2021.07.18 09:19
LMcorsa 2021スーパーGT第4戦もてぎ 予選レポート
S-GT2021 Rd4 Motegi QF
LMcorsa REPORT
#60 SYNTIUM LMcorsa GR Supra GT
前戦でニューマシンでの初優勝を飾ったLMcorsaは連続での活躍を目指すものの、サクセスウエイトが影響し予選を23位で終える
ゴールデンウィークに富士スピードウェイで開催されたAUTOBACS SUPER GT 2021 SERIES第2戦では、逆転で劇的な優勝を飾ったLMcorsa。今季からマシンをGR Supra GTに変更して2戦目で早くも表彰台の頂点に登る活躍をみせ、次戦以降の戦いにも大いに期待を抱かせる内容だった。
本来であれば、富士スピードウェイラウンドから3週間のインターバルを挟んだ5月末に鈴鹿サーキットで第3戦が実施される予定となっていた。しかし、三重県に新型コロナウイルス感染症に対する『まん延防止等重点処置』が発令され、鈴鹿サーキットがある鈴鹿市もこの処置が実施されることとなった。そのため5月29日~30日で予定されていた鈴鹿サーキットラウンドは、開催日を8月21日~22日へ延期することとなった。
第3戦の延期によってゴールデンウィークから約2カ月ぶりの開催となったのが『MOTEGI GT 300km RACE』で、栃木県のツインリンクもてぎを舞台にして7月17日(土)に公式練習と予選、18日(日)に決勝レースが実施される。
2カ月。のインターバルの間にスポーツランドSUGOでのタイヤメーカーテストはあったもののそれ以外の走行機会はなく、ツインリンクもてぎラウンドに向けてチームは準備を進めてきた。今戦は、第2戦で優勝したことと開幕戦の入賞によって、SYNTIUM LMcorsa GR Supra GTはドライバーズポイント2位で挑むこととなる。ポイントを積み重ねているということは必然的にサクセスウエイト(ウエイトハンデ)が重たいことを示していて、GR Supra GTには69kgのウエイトが搭載されている。
17日の9時20分からスタートした公式練習ではこのサクセスウエイトに苦しめられることとなった。まずは吉本大樹選手がSYNTIUM LMcorsa GR Supra GTに乗り込んでセットアップと使用するタイヤを確認する。ライバル勢が1分48秒台から49秒台で周回するが、吉本選手は1分50秒台をマークするのが精一杯な様子。
セットアップの変更を重ねて公式練習の開始から1時間が経過したところで河野駿佑選手にドライバーチェンジする。河野選手はロングランの状況確認と最後に予選シミュレーションを行った。公式練習はふたりのドライバーの合計で40周を走行し1分50秒135がベストタイムとなり、GT300クラスの29台中23位という結果となった。
気象データ
気温:26℃、路面温度:31℃(公式練習開始時)
気温:33℃、路面温度:45℃(予選Q1時)
予選
公式練習の後にはFCY(フルコースイエロー)の走行テストがあったが、SYNTIUM LMcorsa GR Supra GTはトラブルが発生し周回することができなかった。ただ、メカニックの敏速な作業によって14時30分過ぎの予選には万全の状態で挑むことができている。
予選Q1はGT300クラスの29台が2グループに分けられていて、LMcorsaはBグループに振り分けられた。予選Q1を担当したのは河野選手で、サクセスウエイトが影響するなかで厳しい戦いとなった。河野選手はインラップと翌周をウォームアップに当てて、3周目からアタックを開始する。
全セクターで公式練習よりタイムアップを果たすと1分49秒391をマーク。4周目もアタックを続けるが1分49秒513とタイムを伸ばすことができなかった。直前に実施されたAグループだと予選Q2に進出できるタイムだったが、Bグループは全体的にタイムが伸びたことによって12位となり予選Q2進出を逃した。
明日の決勝レースは23番手からのスタートとなるが、持ち前のチーム力を発揮し少しでも上位でのフィニッシュを目指すことになる。
コメント
飯田章監督
「サクセスウエイトや気温が上昇したこともあって想像以上に厳しい走り出しとなりました。事前のメーカーテストでウエイトを搭載してもこれほどタイムが落ち込まなかったのですが、ツインリンクもてぎのコースレイアウトが影響しているはずです。多少のトラブルも発生して周回数も稼げず、そのまま予選に挑みました。状況は少し良くなりましたが、それでも予選Q2に進出できずに後方からのスタートとなってしまいました。決勝レースはミスなく走ってチャンスを逃さず、手堅いレース運びができればと思います」
吉本大樹選手
「公式練習の走り始めからバランスは悪くないのですが、マシンの重さによって厳しい戦いとなりました。予選と決勝を想定した走行を重ねましたが、どちらもライバル勢には劣っている状況です。公式練習後のFCY訓練で決勝を想定した走行を行いたかったのですが、トラブルで走れず苦しい状況が重なりました。明日の決勝レースは今日よりも暑くなる予報となっていて、コンディションが変わったときにライバル勢がどうなるか分かりません。チームとしてできることをやって、ポイント圏内へ入れるように努力します」
河野駿佑選手
「公式練習での私の担当はロングランの状況確認から始まりました。フィーリングは悪くないのですが、マシンが重たくタイムが伸びませんでした。GR Supra GTはマシンの重量が軽くパワーが絞られているので、GT3勢よりサクセスウエイトの重量感度が高いようです。予選に向けては多少のセットアップ変更やバランスを調整して挑みました。予選Q2への進出ラインは1分48秒台だと思って走っていましたが、やはり足りませんでした。決勝レースはミスなく1ポイントでも獲れるように走り切りたいです」