まずはサクセスウエイト(SW)69kgで予選3番手に入ったSYNTIUM LMcorsa GR Supra GTの吉本大樹。BRZと同じくダンロップを履くが、「予想していないポジション。でも、自信はないですよ」と語る。
決勝日は気温・路温が上昇することが予想されるが、そうなるとヨコハマ勢が強さを発揮するのでは、と吉本は予想している。
「トップとの間にヨコハマの18号車(UPGARAGE NSX GT3)がいるので、やっかいだなぁと。僕らも、前2戦と比べると悲惨な状態ではないですけど、明日になってみないと分からない、という要素が大きい。おそらく、61号車(SUBARU BRZ R&D SPORT)と同じような状況だと思います」
予選4番手には、吉本の恐れるヨコハマユーザーである、JLOC ランボルギーニ GT3(SW66kg)がつけている。
Q2でのアタックを担当した小暮卓史は、「重くなってきているんですが、SUGOでは悪い方向には行っていないと思います」と語る。今回のタイヤのフィーリングは「しっかりしていて、ロングランでもいいイメージ」だという。
「自信はあるんですけど、いい意味で裏切られたことも、悪い意味で裏切られたこともあるので……(苦笑)。このウエイトで、どこまでコンスタントに走れるかは気になりますけど、そこはウチ(JLOC)とヨコハマさんの強みとしている部分なので、それを活かせればと思っています」
「優勝は狙いたいですけど、それなりのポイントをとっておけば、タイトル争いも有利になるので、明日は確実に行きたいですね」
その小暮の後ろには前述のARTA NSX GT3、そしてJLOCの姉妹車グランシード ランボルギーニ GT3を挟み、グッドスマイル 初音ミク AMGがつけている。
「基本的には厳しいかなと思って来たけど、思いのほか良かった」と予選日を振り返る谷口信輝。
「我々のマシンの特性に合うサーキットでは、必ずJAF(GT300規定)勢が上にいるし、GT-Rも速い。いかに4〜7位あたりを獲り続けるかというのが僕らの戦いなので、そういう意味では予選7番手はまぁまぁかな」
決勝に向けては、「そこそこのアベレージでいけると思う」と谷口。ただし、「サーキット的にも、クルマ的にも抜けないので、いかにピット作業を絡めて前に出るか。早めのピットになるとしたら、みんながタイムをドロップさせている間にいかに稼いで、みんながルーティンを終えた段階で少しでも前に出ている、といういつも通りの戦い方が必要かな」と語っている。
決勝を得意とするヨコハマ勢、ブリヂストン勢に対し、一発の速さを見せているダンロップ勢がどこまで粘れるのか、という争いにもなりそうなSUGOの決勝。気温やコンディションの変化とともに、予選までの勢力図が一気に塗り替えられる可能性もありそうだ。


