今回、予選上位はBSとダンロップ勢が占める結果となったが、注目したいのがヨコハマ勢最上位となる7番手に入ったJLOC ランボルギーニ GT3(78kg/26ポイント)だ。
今回、JLOC ランボルギーニ GT3は元嶋佑弥の予選Q1でソフト、小暮卓史のQ2ではミディアムタイヤを履いてアタックしている(決勝スタートタイヤは抽選によりQ2使用タイヤと決定)。
小暮いわく、これは公式練習の終盤にソフトを履いた元嶋の感触が良かったため。その時点でソフトの新品タイヤは1セットしか残っていなかったことから、上記のような変則的な戦略となったという。
ヨコハマのロングランの安定度について小暮は、「タイヤがコンディションと状況にマッチしたら、負けてないと思います。むしろ、(BS、ダンロップに対して)強さもあると思う」と語る。
「以前はBSさんの“幅”が広かった印象ですが、いまはダンロップさんも速いし、ヨコハマさんだって相当速いですよ」というのが、最近のGT300タイヤ競争に対する小暮の見立てだ。
決勝に向けては、ミディアムでスタートし、後半スティントに対してはソフトだけでなく、ハードなコンパウンドにも振れる選択肢があるという。コンディションに対して『マッチさせる』幅は、それなりに準備できているということでもある。
「今回、ヨコハマを履くランキング上位勢はみんな重く、苦戦していますけど、ウチらは78kg積んでいる割には悪くないと思うんですよ。最近はベースセットも『このあたりにしておきましょう』と落ち着いている状態ですし、今回はなんとか上位勢との差を縮めたいと思っています」
BS勢対ダンロップ勢の戦略を絡めた“ロングラン決戦”も見ものだが、その陰で孤軍奮闘……となりそうなJLOCの戦いぶりにも、決勝では注目したい。