更新日: 2021.11.08 10:54
muta Racing INGING 2021スーパーGT第7戦もてぎ 決勝レポート
SUPER GT
第7戦
MOTEGI GT 300KM RACE
ツインリンクもてぎ
決勝:11月7日
天候:晴れ
コース状況:ドライ
決勝:24位
2021年SUPER GTシリーズ第7戦は、ツインリンクもてぎで開催。前日同様良く晴れたサーキットには、朝早くから1万2000人のファンが詰めかけた。また今年も、昼前には航空自衛隊松島基地より飛来したF-2B戦闘機2機による歓迎フライトが行われ、テンションが上がった状態で決勝直前のウォームアップ走行が始まった。
F-2B戦闘機2機がサーキット上空を通過して行く11時40分。20分間のウォームアップ走行がスタートした。加藤がステアリングを握ってコースインしたが、いきなり左のドライブシャフトが折れてそのままコースをスロー走行してピットイン。車両をガレージに入れてドライブシャフトの交換作業が始まった。何とか作業はセッション中に終わったものの、ウォームアップ走行は1周もできないままで決勝レースを迎えることになった。
13時6分に決勝レースはスタート。加藤は混雑するコースで14番手という順位を守って周回していたが、3周目に2台にかわされ16番手へ。6周目にポールスタートの車両がストップしたこともあり15番手へ順位を上げた。チームはタイヤ無交換作戦をとる予定であったため、多少のポジションダウンは仕方のないことではあったが、加藤のペースが1分50秒台から思うように上がらないばかりか2秒もダウンし、2度のFCY(フルコースイエロー)もあり順位も落としてしまった。
加藤は21周目に19番手でピットイン。駆動系やデフ等をチェックし、タイヤを交換。さらにセッティングを変更するなど約15分間の作業を行ったこともあり、最後尾近くまで大きく順位を落とすことになった。交代した阪口は1分49秒台のタイムを叩き出したが、それも1周のみで1分50秒台から51秒台へダウン。それでも阪口は粘り強い走りで30周を走り切り24位でチェッカーを受けた。
トラブルもあり結果を残すことはできなかったが、この厳しいレースでもしっかりと完走したことで、多くのデータを収集することができた。これを糧に今シーズンの集大成にすべく最終戦へ万全の準備をし臨みたい。最終戦は11月27〜28日に富士スピードウェイにおいて開催予定。
加藤寛規
「ウォームアップからいきなりトラブルで、レースも途中からクルマの状態がどんどんおかしくなってきたのでピットに入りました。一度車両のチェックをし、セッティングを変えて良平選手に走ってもらったんですが。序盤までの状態であればこれは結構いけるという感じだったので、とても残念な結果になってしまいました。周囲は15〜20周ぐらいでタイヤがタレてくると思っていたのに、逆にこちらのペースが落ちてしまいました。次が今季最後のレースなので、もう頑張るしかありませんね。みんなでいろんなものを試しながら、結果を残したいと思っています」
阪口良平
「ウォームアップでドライブシャフトが折れたのですが、駆動系に不具合が出てそれがデフにも影響したのでしょう。僕のスティントでは最初はそれなりのタイムも出たけれど、第4戦のもてぎとは明らかに違ってアクセルをオフにしたときの動きが不安定で運転しづらかったです。しっかりゴールまで走ってデータを取るというのが僕の大事な役目だと思うので、最後まで走り続けました。今回のトラブルは初めてのことでしたが、しっかりと対策をとり、最終戦では走り出しから速い状態を作れるようにして、しっかり結果を残して次の年につなげられるようにしたいと思います」
渡邊信太郎チーフエンジニア
「起きたことはひとつ。初めにドライブシャフトが折れ、それもひとつの原因だと思うのですが、今使っているデフの中身がおそらく少し破損して、それでまともに走れなくなってしまいました。オーバーステアがひどくて応急処置してコースへ出しましたが、結局同じでペースを上げるのはとても無理な状態でした。今回走りきって分かったことは、オートポリスでもその症状がでていたのではないかということです。新しいものを入れたことが成果に繋がらなかったかもしれませんが、これからも挑戦しトライする姿勢は常に持っていたいと思います」