28日(日)は好天に恵まれ、日差しは戻ったものの風があり、気温28度、路面温度39度で過ごしやすいコンディション。午後2時半、三重県警の白バイとパトカー先導によるパレードラン、フォーメーションラップに続き、77周、450kmで争われる決勝レースのスタートが切られました。

 上位勢は4番手の19号車、5番手の38号車含め大きな順位変動はありませんでしたが、14番手スタートの山下がドライブする14号車はS字でスピンを喫し、大きくタイムロスして最後尾へと後退してしまいました。

 スタート前のウォームアップ走行をトラブルで走れなかった38号車でしたが、無事グリッドに並び、5番手から立川がスタートを切ると、ペースの上がらない国本の19号車を攻め、15周目の1コーナーでアウトからパス。38号車が4番手に浮上しました。
 
 長いレースで2度の給油ピット義務があるため、燃費やタイヤの摩耗も考え、様々なピット戦略が採られる中、ハイペースで周回を重ねていった38号車は26周を終えてピットイン。石浦へとドライバー交代。石浦も好ペースを維持し、32周目には前を行くARTA NSX-GT 8号車をパス。33周目に全車が1度目のピットを終えると、この時点で3番手へとポジションを上げました。

 さらに勢いに乗る38号車石浦は前車との差を詰めていき、37周目にはMOTUL AUTECH Z 23号車をかわして2番手へと浮上。40周目には首位との差は1.8秒ほどありましたが、じりじりとその差を詰めていき、テール・トゥ・ノーズでの首位争いを展開しました。

 レースは半分を消化し、後方勢が徐々に2度目のピットへ向かって給油義務を消化する中、首位を争う38号車を含む数台はピットを引っ張る作戦となりましたが、49周目に130RでGT300クラスの車両がクラッシュ。4番手を走行していた39号車がピットインした直後に、この日最初のセーフティカーが導入されました。

 この時点でピットに入らなかった38号車は後続とのマージンを失うこととなり、事実上上位争いから脱落。代わって、絶好のタイミングでピットに向かい、タイヤ無交換という作戦を採った39号車が実質的な3番手へと浮上しました。タイヤ無交換で苦しい中山雄一の39号車は、一旦かわされて4番手に落ちるものの、前車のペナルティもあり3番手で終盤戦へ。後方から厳しい追撃を受けながらも、懸命の走りで3番手をキープ。最後はペースの落ちた2番手Astemo NSX-GT 17号車との差をみるみる詰めて行き、ファイナルラップではテール・トゥ・ノーズ状態まで迫りました。しかし、逆転には至らず、3位でフィニッシュ。39号車にとっては今季初となる表彰台獲得を果たしました。

 19号車が7位、37号車が8位、36号車が9位でポイントを獲得。14号車は14位完走。38号車はトラブルでリタイアに終わりました。

DENSO KOBELCO SARD GR Supra(関口雄飛/中山雄一) 2022スーパーGT第5戦鈴鹿
DENSO KOBELCO SARD GR Supra(関口雄飛/中山雄一) 2022スーパーGT第5戦鈴鹿

■コメント

●DENSO KOBELCO SARD GR Supra 関口雄飛
「自分のスティントではタイヤの温まりが悪かったので、少し順位を下げてしまって苦しいレースでした。ただ、そこで粘ったことで、前回の鈴鹿同様、半分過ぎてからのペースがすごく良くなり、そのおかげでちょっとピットタイミングを遅らせて、上手く中山選手に繋げられました」

「そしてSC(セーフティカー)が出たとき、一番いいタイミングでチームがピットに呼んでくれたのも大きかったです。あの位置に戻ることになって、中山選手もパフォーマンス的には多分苦しかったと思いますが、そんな中でなんとか3位で戻って来てくれて、感謝しています。自分としてはTeam SARDに移って初の表彰台なので、非常にうれしいです。次も頑張ります」

●DENSO KOBELCO SARD GR Supra 中山雄一
「もうちょっと早いタイミングで僕のスティントが始まるはずだったんですが、関口選手が燃費運転をしつつ、タイヤもセーブしながらも、後半前が空いたところでプッシュしてもらいました。そのときのペースがすごい良く、スティントを引っ張ることができ、後半のピットウィンドウも伸びたので、それがあのSCのタイミングで入ることができたことにつながったかなと思います」

「自分のペースはまあまあで、順位は守れるかなと思っていましたが、ただ、SCのときにタイヤを替えていたら、1位も見えたかなというようなレース内容だったんで、そこだけちょっと悔しいです。ただチームのいい判断と早いピット作業で送り出してもらえて、しぶとく頑張った結果の3位で満足感はありますが、やはり勝ちたいので後半戦も頑張ります」

本日のレースクイーン

RiOりお
2025年 / スーパー耐久
raffinee μ's
  • auto sport ch by autosport web

    FORMATION LAP Produced by autosport

    トランポドライバーの超絶技【最難関は最初にやってくる】FORMATION LAP Produced by auto sport

  • auto sport

    auto sport 2026年1月号 No.1615

    ネクスト・フォーミュラ 2026
    F1からカートまで
    “次世代シングルシーター”に胸騒ぎ

  • asweb shop

    STANLEY TEAM KUNIMITSUグッズに御朱印帳が登場!
    細かい繊細な織りで表現された豪華な仕上げ

    3,000円