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スーパーGT ニュース

投稿日: 2022.10.03 01:39

LMcorsa 2022スーパーGT第7戦オートポリス 決勝レポート

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スーパーGT | LMcorsa 2022スーパーGT第7戦オートポリス 決勝レポート

S-GT2022 rd7 AutoPolis Final
LMcorsa REPORT
♯60 Syntium LMcorsa GR Supra GT

決勝レースは22番手から追い上げを図ったが
序盤の接触からスピンで勝負権を失ってしまい、後方から追い上げたものの
スタートポジションの22位まで挽回しゴール

気象データ 気温:26度、路面温度:46度(スタート時)

 SUPER GT第6戦スポーツランドSUGOからわずか1週間のインターバルで開催されている第7戦「FAV HOTEL AUTOPOLIS GT 300km RACE」。10月1日(土)には公式練習と予選が実施され、2日(日)には65周の決勝レースが行なわれた。

 第7戦の舞台となっているオートポリスは阿蘇の外輪山にあり、標高は800mとなっていてSUPER GTが開催されるサーキットの中でもっとも高地での開催となる。そのためオートポリスは天候が荒れることや霧に覆われることが多い。

 しかし、今戦は予選日から好天に恵まれ、2日も早朝から強い日差しが照りつけた。レース観戦に適した気候となった決勝日は1万1000人のファンがオートポリスに集まり、サーキット周辺の道路は午前中から多くの車が列を作っていた。

 そんなオートポリスはLMcorsaに取って思い出深いコースで、2019年にはRC F GT3で初優勝を飾っている。昨シーズンから使用しているGR Supra GTもコーナリングマシンで、アップダウンが激しく低速から高速コーナーが連続するオートポリスの特徴とも合っている。チーム、マシンともに相性の良いコースなので上位でのフィニッシュが期待された。だが、1日の予選ではマシンのスピード不足により予選Q1を突破することができず、決勝レースは22番手から追い上げることとなった。

 前述のように2日も快晴となり気温は午前中から上昇していき、正午ごろには25℃を超える夏日となる。コース上では併催カテゴリーの決勝レース、その後はピットウォーク、ドライバーアピアランスと進み12時10分からは決勝レース前の最終確認となるウォームアップ走行が実施された。Syntium LMcorsa GR Supra GTには河野駿佑選手が乗り込み6周すると、吉本大樹選手にドライバー交代し決勝レースを戦うセットアップを確認した。

 ウォームアップ走行終了後には決勝レースへ向けたスタート進行へとプログラムは移り、GT500クラスの15台とGT300クラスの27台がグリッドに整列した。LMcorsaは河野選手をスタートドライバーに指名し、22番手から上位を目指した。

 決勝レースは13時35分にフォーメーションラップがスタートし2周の周回を経て、300km先のゴールを目指した。オープニングラップでは加速性能に優れている360号車のGT-Rにパスされてしまうが、ピットスタートのマシンもいたため22番手のままコントロールラインを通過。河野選手は徐々にペースを上げて5周目には自己ベストタイムの1分48秒343をマークし、1周目にパスされたGT-Rをテールトゥノーズで追う。

 7周目になるとGT500クラスのトップ集団が後方から迫ってきたため、走行ラインを譲りながらもポジションをキープ。だがGT3マシンは低速からの加速に優れていて、23番手を走行していた11号車のGT-Rにパッシングを許してしまう。15周目になるとGT300マシンがコースオフしたためにFCY(フルコースイエロー)となる。

 FCYは全車が制限速度80km/hで走行し、その間にグラベルに止ったマシンが動かされリスタート。FCYが解除された瞬間にタイミング良く加速できた河野選手は、先ほどパスされた11号車に並び掛ける。左コーナーのイン側からパスしようと試みるが、相手も引かずに2台は接触しSyntium LMcorsa GR Supra GTはスピンを喫してしまう。マシンが進行方向の真後ろを向いてしまったためリカバリーするのが難しく、コース復帰に時間がかかり勝負権を失ってしまった。

 26番手まで後退してしまったが接触による影響は少なく河野選手は走行を続けた。20周前後になるとレース距離の1/3を超えたためドライバー交代のために数台のマシンがピットに入る。河野選手のラップタイムは20周を超えても落ち込むことがなかったため、チームはレース距離の半分となる30周目までピットインのタイミングを伸ばした。河野選手はピットに戻ると吉本選手へドライバーチェンジし、給油とタイヤ交換を行なった。

 先行しているマシンからは離されてしまったものの、吉本選手は25番手から少しでもポジションアップするために周回を重ねた。24周目には1台をパスすると1分48秒台から49秒台のペースでラップし、先行集団とのギャップを縮めていった。レース終盤の47周目には23番手となるとペースを緩めず57周目にはスタート順位の22番手までポジションを戻し、59周目に22位でチェッカーを受けた。

 決勝レースは前半の接触によって早々に戦列を離れたが、2人のドライバーが粘り完走を果たした。それでも公式練習から想像以上にペースが伸びず苦戦が続き、決勝レースも厳しい結果となった。残すは最終戦のみとなるので、チームは有終の美を飾るために準備を進める。

■コメント
飯田章監督

「決勝レースはFCY明けのスピンで戦列を去ることになってしまいました。今回のレースウィークは公式練習からスピードが足りず、持ち込みの状態がコンディションと合わなかったのが原因です。決勝レースのペースも厳しく、困難な展開となってしまいました。オートポリス戦は結果を残したいと思っていただけに残念です。次戦はシーズン最終戦のもてぎで、全車のサクセスウエイトがなくなるガチンコ勝負です。締めくくりとして結果を求めていきます」

吉本大樹選手

「河野選手のスティントでの接触はチャンスが少ないなかで一つでも上の順位を狙いにいった結果だと思います。ただリカバリーを含めて悪いことが重なってしまいました。30周目にドライバー交代したときには周回遅れになっていて、自分のペースでは走れませんでした。タイヤは河野選手とは異なるタイプを選び、それなりのペースでは走ることができました。ただ、接触がなくても上位に入れるパフォーマンスはなく厳しい状況でした。最終戦は気持ち良く走り、持っているものを出し切れればと思います」

河野駿佑選手

「スタートを担当したのですが、序盤は加速性能に勝っているGT-Rに抜かれて逆転するチャンスを伺っていました。FCY明けにGT-R(11号車)の加速が鈍ったので左コーナーのイン側から並びかけたのですが、行き場がなくなり接触してスピンを喫してしまいました。どちらが悪いかよりも、スピンしたことで勝負権を失ってしまいチームやファンの皆さんには申し訳ありませんでした。ここ数戦は噛み合わないレースが続いていますが、少しでも良い結果が残せるように最終戦までに準備を進めていきたいです」


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