7月5日、三重県の鈴鹿サーキットで開催中の『2026 FIM世界耐久選手権”コカ·コーラ” 鈴鹿8時間耐久ロードレース 第47回大会』の決勝レースは、11時30分に幕が開けた。スタートから4時間経過時点では、Honda HRC(高橋巧/ジョナサン・レイ/ソムキャット・チャントラ)が2番手に約25秒のアドバンテージを築いて総合トップを走っている。

 いよいよ2026年鈴鹿8耐の決勝日を迎えた鈴鹿サーキットは、朝から分厚い雲が上空を覆い、時折小雨を降らせていた。しかし、スタート進行と決勝前には気温は25度と湿気で蒸し暑いものの雨は止み、路面も乾き始めていた。そして1周のウォームアップラップを終えて、久しぶりに鈴鹿8耐で実況を担当するピエール北川さんの「Are you Ready?」という声かけとともに、盛り上がりを見せた。

 10秒前のカウントダウンが経っていくにつれ会場は緊張感に包まれ、静まり返ると、ブラックアウトとともにル・マン式スタートで幕が開けた。好調な蹴り出しを見せたのは、EWCフル参戦組のグレッグ・ブラッグ(Yoshimura SERT Motul)でホールショットを奪う。背後には高橋巧(Honda HRC)がつけていたが、それを上回る好反応を見せたのは、浦本修充(AutoRace Ube Racing Team)だった。早々にブラッグと高橋を捉えて首位に浮上し、マージンを築き上げていく。

高橋巧(Honda HRC)が浦本修充(AutoRace Ube Racing Team)を抜いたシーン/2026鈴鹿8耐
高橋巧(Honda HRC)が浦本修充(AutoRace Ube Racing Team)を抜いたシーン/2026鈴鹿8耐

 しかしながら高橋も2番手に上がると、勢いそのままに11周目にS字でトップを奪い去る。ヨシムラSERT Motulはペースが伸び悩んでいる様子で、ずるずると後退を許してしまう。Astemo Pro Honda SI Racing、YAMAHA FACTORY RACING TEAM、YART Yamaha Official EWC Teamの3番手争いがヒートアップ。しかし、スタートでエンジンがかからず、遅れをとったBMW MOTORRAD WORLD ENDURANCE TEAMが挽回を図り、開始から30分ほどで一気に2代台抜きを見せて3番手に姿を現した。

 序盤は難しい路面状況のなか転倒が相次ぎ、上位勢ではElf Marc VDS Racing Team/KM99、さらに130Rからシケインに向けて白煙を上げていたTati Team AVA6 Racing、その影響を受けたかAstemo Pro Honda SI Racingらが転倒を喫してしまう。オイルが散布したことによる路面清掃のため、開始から35分に初のSC(セーフティカー)が導入され、先導のまま30分ほどが経過していく。SCリードの合間にElfマークVDSやAstemo Pro Honda SI Racingは無事に復帰ができたが、コース上では雨粒が増え始め、路面は再びウエットへと変化していく。

3番手争い/2026鈴鹿8耐
3番手争い/2026鈴鹿8耐

 12時38分に再開を迎えると、SCラン導入直前に前に出ていたオートレース宇部が好スタートを決めて28周目を走り切ってルーティンピットへ。上位勢も動きが出始め、YAMAHAファクトリーやBMWモトラッドらも早めにピットをこなす。再びトップ奪い返したHonda HRCは、燃費の良さを活かして高橋が猛アタックを開始し、セクター1全体ベストを刻む好ペースで周回。その後、約90分間のスティントを終えてレイにマシンを託す。同じ周回でヨシムラSERT Motulも入っている。

 一度目のピット作業を終える頃、13時05分に再びSC導入となると、コース上では水飛沫を上げるほどにまで雨量が増加し、約40分間のSCランを終えると、レースは再開。Honda HRCを先頭に、迅速なピット作業で順位を上げることに成功したYAMAHAファクトリーが2番手、以下BMWモトラッド、YARTヤマハ、オートレース宇部が続く状況だ。また、SSTクラスは2度目のSCのタイミングでポールスタートのTeam Étoileがコースに復帰できず、大きくポジションダウン。Dafy-Kaedear-RAC41-Hondaがトップ、NCXX RACING with RIDERS CLUB、Wójcik Racing Team #77 SSTというトップ3へと変わっている。

雨の中でのSCランの様子/2026鈴鹿8耐
雨の中でのSCランの様子/2026鈴鹿8耐

 開始から2時間半が経過し、雨量もやや減ってきた頃、3番手争いに動きが出る。BMWモトラッドがつけていたが、オートレース宇部が抜き去っていく。さらにYARTヤマハもオーバーテイクをすると、2度目のピットインのタイミングがやってくる。早いタイミングで入ったオートレース宇部は浦本、YAMAHAファクトリーは中須賀克行、そして3時間経過を前にHonda HRCはレイから再び高橋がライド。浦本は一際早いペースで周回して、ギャップを少しずつ縮めていく。72周目には2分16秒584という驚愕のタイムを叩き出している。

 この時点でトップHoda HRCとYAMAHAファクトリーの差は約25秒ほど開いており、悠々とトップ独走状態を築いている。また、EXPクラスのながらも6番手を走行しているTeam SUZUKI CN CHALLENGEは、水野涼がダブルスティントをするなど猛追を披露。同じ頃、ヨシムラSERT Motulに給油違反による10秒のストップ・アンド・ゴーペナルティ、さらにトップ10圏内を走行していたSDG Team HARC-PRO. HondaやTeam SAKURAI HONDAらにもペナルティを受けるチームが見られた。

BMW MOTORRAD WORLD ENDURANCE TEAM/2026鈴鹿8耐
BMW MOTORRAD WORLD ENDURANCE TEAM/2026鈴鹿8耐

 3時間半を経過する頃、雨は少しずつ弱まりつつあるなか、2番手のオートレース宇部は変わらず猛プッシュを続け、Honda HRCとの差を確実に詰めてきていた。対するトップ快走の高橋も最多勝数保持者の実力を見せつけ、余裕さえ感じられるような走りで淡々と周回を重ねる。15時20分過ぎには、各チームがピットインのタイミングを迎え、オートレース宇部、YAMAHAファクトリーなどは早いタイミングでピットへ向かう。また、上位勢ではTSRホンダとTeam SAKURAI HONDAが転倒を喫している。

 4時間経過を前にトップ独走のHonda HRCは93周目に3度目のピットインを遂行し、高橋から再びレイへと交代。迅速かつ丁寧なピットワークで送り出す。レース折り返し時点でHonda HRC、オートレース宇部、YAMAHAファクトリー、YARTヤマハ、BMWモトラッド、ヨシムラSERT Motulと続いている。EWPクラスのTeam SUZUKI CN CHALLENGEは8番手とトップ10圏内、SSTクラスはNCXX RACING with RIDERS CLUBがトップを走行している。レースは折り返しを迎え、この後中盤戦へと突入していく。

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