オーストリアGP以降、一進一退のチャンピオン争いを繰り広げて来たマルケスとドビジオーゾ。日本GPにはマルケスがポイントリーダーとして臨み、ふたりのポイント差は16ポイントだった。

 シーズン終盤のフライアウエイラウンド3連戦の初戦となる日本GPは、ウイークを通じて雨に見舞われ、厳しい条件のレースとなった。

初日からトップタイムを奪い合ったマルク・マルケス(左)とアンドレア・ドビジオーゾ(右)
初日からトップタイムを奪い合ったマルク・マルケス(左)とアンドレア・ドビジオーゾ(右)

 マルケスはフリー走行から順調にセットアップを進め、予選Q2でもセッション終盤までトップタイムを記録していたが、最終的に予選3番手となった。これはセッション終盤に路面が乾き始めたことから、決勝がフラッグ・トウ・フラッグになった場合を想定して、あえて微妙な路面状況の中で、スリックタイヤのフィーリングを確かめるための戦略だった。

 もてぎはホンダにとってのホームレース、日本GPでタイトル決定の可能性はなかったが、マルケスは万全の構えでもてぎに臨んでいた。

 一方、ドビジオーゾはフリー走行2回目でトップにつけたものの、予選Q2では9番手に終わり、やや苦戦気味だった。

 決勝レースも雨となり、マルケスは序盤からトップ集団に加わり、中盤にはトップに浮上。ドビジオーゾも周回ごとにポジションを挽回し、レース終盤はマルケスとドビジオーゾの一騎打ちとなった。

 何度かポジションを入れ替える接戦を繰り広げながら迎えた最終ラップ、マルケスが8コーナーでミスし、バックストレートエンドの90度コーナーでドビジオーゾがトップに浮上する。

最終周まで接戦を繰り広げたアンドレア・ドビジオーゾとマルク・マルケス
最終周まで接戦を繰り広げたアンドレア・ドビジオーゾとマルク・マルケス

 マルケスはあきらめることなく、残りのふたつのコーナーで勝負をかけ、最終コーナーではインをついて前に出たものの、ラインを外し、ドビジオーゾが5勝目を記録。マルケスは僅差の2位に終わったものの、ランキングトップをキープ。二人のポイント差は11ポイントに縮まった。

 ドビジオーゾは決勝後、次のように振り返っている。

「マルクが本当に速く、最後まで強敵だったが、自分の方が速いセクションがあったし、最終ラップでマルクがちょっとしたミスを犯したおかげで彼に追いついて、ターン11で攻略することができた」

「彼が最後まで諦めないことはわかっていたし、最後は2コーナー連続で仕掛けて来た。しかし、それは想定内で、しっかりとインを閉めていたので、ボクをオーバーテイクするには彼は大回りするしかなかった。タイトル争いを考えると、もてぎでは何としても勝たなければならなかったので本当にうれしい」

会見中に話をするアンドレア・ドビジオーゾとマルク・マルケス
会見中に話をするアンドレア・ドビジオーゾとマルク・マルケス

 一方マルケスは「最終ラップに入ったときには、少しだけ前にいたが、8コーナーでミスし、パスされてしまった。ドビは非常に強いブレーキングをしていたので、彼に合わせていくことができなかった。最終コーナーでもう一度パスを試みたが、成功しなかった。ポイントも獲得できたのでこの結果には満足している」と語った。

 チャンピオンシップを考えれば、マルケスが最終コーナーであえてリスクを犯すことはなかったのかもしれない。しかし、最後の勝負にはマルケスらしさが現れていた。

 ドビジオーゾもそれを理解した上で構え、ギリギリのバトルがクリーンに展開されたことも、2017年シーズンのチャンピオンシップ争いを象徴する出来事だったのかもしれない。

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