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MotoGP ニュース

投稿日: 2018.07.30 17:26

KYBモリワキMOTULレーシング 鈴鹿8時間耐久ロードレース 決勝レポート

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MotoGP | KYBモリワキMOTULレーシング 鈴鹿8時間耐久ロードレース 決勝レポート

The 41th “Coca-cola” Suzuka 8hours Endurance Race

7月29日(日)決勝レース
KYB MORIWAKI MOTUL RACING、8位で2018年の鈴鹿8耐を終える。

 2017-2018世界耐久選手権シリーズ最終戦 鈴鹿8時間耐久ロードレースの決勝日を迎えた。台風12号の直撃を受け、前夜から早朝にかけて暴風雨となったが朝のウォームアップ走行時には風が強いものの雨も上がり夏の日射しが差し込んできた。ところどころウェットパッチが残るドライ路面で決勝レース前の最後の確認を行い、2分11秒380で8番手につける。

KYBモリワキMOTULレーシング 鈴鹿8耐ライダー
KYBモリワキMOTULレーシング 鈴鹿8耐ライダー

 決勝レースを前にそれまで夏の青空が広がっていたサーキットが黒い雲に覆われ、選手紹介の時には雨粒が落ちてくる。決勝レーススタート10分前には大粒の雨となり路面はみるみるうちに黒く濡れてくる。午前11時30分、雨の中で決勝レーススタート。スタートライダーは清成龍一。なんとドライスリックタイヤを履いていた。通り雨的で気温も風も強いので路面は乾いてくることが予想された。それでもレインタイヤがほとんどの中でスリックタイヤを履いているのはごく少数。雨脚は思ったよりも強く路面はヘビーウェットとなる。清成はオープニングラップを52位で通過、2周目には59位まで順位を下げる。しかしこのウェットコンディション中をドライスリックタイヤで2分46秒台の驚異的な速さで走行を続ける清成。そして予想通り雨は上がり陽も射してきた。レコードラインが乾き始め、やがてウェットタイヤでは厳しくなってくる。15周目付近からドライタイヤへの交換で続々とピットインしてくる。清成は15周目に2分15秒台、20周目に2分12秒台、そして24周目には2分10秒台に入れる。31周まで第1スティントを引っ張りピットイン、44台を抜いて15番手で高橋裕紀にバトンを渡す。
KYBモリワキMOTULレーシング 高橋裕紀ピットイン
KYBモリワキMOTULレーシング 高橋裕紀ピットイン

 高橋も2分11秒から2分10秒台の安定したラップタイムで周回を重ねる毎に順位を上げ9番手までポジションアップ。ルーティンの27周をきっちりと走り終え58周目に11番手で清成に交代する。その5周後の63周目にセーフティカー(SC)が導入される。前を走行するマシンとの差を縮めていた時なのでその差が開いてしまった。清成はこのスティントも31周まで引っ張り89周目に8番手で高橋にライダーチェンジする。レース折り返しの4時間を過ぎて高橋は2分11秒台前半から中盤のラップタイムで周回9番手をキープ。117周目にひとつ順位を上げて8番手で清成に交代する。

 清成は120周目にチームベストの2分9秒600のラップタイムをマーク、追い上げようとしていた矢先に再び雨が落ちてくる。127周目、デグナーで転倒したマシンが再スタートをきれず2回目のSC導入となる。更にSC周回中のホームストレートで転倒が発生してSC継続となると雨脚がさらに強くなる。138周目に高橋へライダーチェンジを行いレインタイヤで出ていく。残り3時間を切っている。ここでチームは6回ピットを検討。SC解除されてからすぐに再び3回目のSC導入。西ストレートからピットロード入口にかけて広い範囲のオイル処理のためSC解除まで約30分かかった。高橋はこのスティント1時間半も走行、31周を周回して169周目に最後のライダーチェンジで清成にバトンを渡す。6回ピットであった。清成は最後のスティントを安定したラップタイムで走行、8位・シングルフィニッシュを果たす。

 1年間かけて準備してきた鈴鹿8耐。目指すのは当然頂点。だがその難しさも十分にわかっている。頂点までの距離はまだまだ遠いと認識しているが決して諦めないのがモリワキ。「モノ作りにこれでいいと言う終わりはない。」と言うモリワキの企業精神に基づきライダー、チーム、スタッフ、社員、全てが来年の鈴鹿8耐の頂点を目指して突き進む。 皆さまからの熱いご声援、誠にありがとうございました。 これからもモリワキの挑戦にご期待ください。

高橋選手コメント

「スタートはチーム判断でスリックタイヤで行くとなりましたが清成選手だったらその中でも一番良いタイムで走ってくれると確信していましたし、事実スリック勢ではぶっちぎりのタイムでした。自分は、ドライでのスティント後半にタイムを上げられなかったのが反省点です。路面コンディションやSCなどで目まぐるしく変わる状況下で「走りながら作戦を決める」とチームから言われ、レインタイヤで出てい行き、乾いてくるであろう路面で行けるところまで走るからピットサインはチームが決めて欲しいと言ったら1時間半も走っていました(SCが入ったからですが)。チームも臨機応変に作戦を練り、結果6回ピットでいけました。SCが入るタイミングで差が広がってしまう運の悪さが残念でした。ですが、しっかり闘えば表彰台が見える位置にいるのかな、と手応えを感じました。この経験を今後に活かしていきたいと思います。みなさまのご声援、ありがとうございました。」

KYBモリワキMOTULレーシング 清成龍一
KYBモリワキMOTULレーシング 清成龍一

清成選手コメント

「難しいコンディションでした。朝のウォームアップ走行を走ってみて今日のようなコンディションが予想されたのでスリックタイヤもレインタイヤも履いてしっかり準備できたのは良かったと思います。感触も良かったです。スタート前に雨が降ってきましたがチームの判断でスリックタイヤで行きました。決勝レースがスタートしてから予想以上の雨量と雨が降っている時間が長かったので順位を挽回するのに時間がかかってしまいました。しかしその後のチームの作戦に僕と裕紀がミスなくキッチリと走れたのは良かったです。27〜28周毎にピットインする予定でいましたが雨やSC導入で作戦外の動きとなりましたが、そこを上手く使えたかなと思います。予想ではもう少し上の順位だと思っていたのですがこの順位は今の自分たちの実力なのかな、と思います。自分たちに足りないところを修正し、良いところを伸ばして来年に繋げたいと思います。みなさまからの熱い応援をありがとうございました。」


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